BtoBデジタルマーケティングの戦略立案と実行方法「特定市場向けの場合の難しさ」

BtoBの特定市場でデジタルマーケティングは活用できるか?

BtoB企業のデジタルマーケティングでは、デジタル活用と自社事業の相性問題が必ず発生する。その中でも比較的課題が根深いのが、「特定市場に向けたデジタルマーケティング」である。実際に、弊社のアンケートにも、先日下記のような回答があった。

特定市場向けデジマの戦略立案と実行方法についてお伺いしたい(IT業 C社K様)

ここでいう「特定市場」とは、「ある特定の業種・業界・業務」でかつ「規模・母数も少ない」市場のことをいう。BtoBの場合、例えば、大病院向け、大学向け、金融業向けなどが該当するだろう。こういった「特定市場」の場合、「日本国内では顧客になりそうな企業が最大でも●社しかいない」といった制限が発生する。実際に弊社のお客様には、「日本国内に顧客は最大でも300社程度しかいない」といった事業を展開しているお客様もおり、デジタルマーケティング活用にも取り組まれている。

そこで、今回のコラムでは、BtoBの市場母数の少ない特定市場向けのデジタルマーケティング活用について、戦略立案や実行方法を考察する。特に、リードジェネレーションやリードナーチャリング、案件・商談創出におけるデジタルマーケティング活用に焦点を当てて考察する。

特定市場向けデジタルマーケティングで重要視すべき2つのKPI

特定市場向けデジタルマーケティングで重要視すべきKPIは2つあると考えている。1つ目は、総母数に対するリード化の割合「リード化率」、もう1つは、「1社あたりのリード人数」である。

総母数に対するリード化の割合「リード化率」とは?

ここでいう、「リード化率」とは、総母数に対して実際にリード化できた割合のことだ。例えば、日本国内で200社しか顧客がいない場合において、担当者の個人情報まで判明している社数が50社であれば、「リード化率」は25%となる。

1社あたりのリード人数とは?

「1社あたりのリード人数」とは、リード化に成功している企業において、1社あたり何人のリードが登録されているか?の人数の平均値だ。例えば、担当者の個人情報まで判明している社数が50社で、リードリストの人数が225人であれば、「1社あたりのリード人数」は225/50で4.5人ということになる。

なぜ2つのKPIを重要視するか?

では、なぜ「リード化率」と「1社あたりのリード人数」を重要視するのか?

その理由は、そもそも市場の母数が少ないため、リードの獲得件数をKPIにすることはできない。日本国内で200社しか顧客がいないのであれば、200社以上のリード獲得(企業としてのリード獲得)はできないからである。

しかしながら、200社しか顧客がいなくても、各リード企業には製品購入に関わる関係者・意思決定権者が複数人存在する。そのため、1社1名ではなく、1社N人と考えて、リード獲得すべきである。Nの人数が多ければ多いほど、リードに対する影響度も大きくなり、商談創出やクロージングの際に有利に働く。

だからこそ、「リード化率」と「1社あたりのリード人数」を重要視すべきである。

特定市場向けデジタルマーケティングの戦略立案・実行方法

では、具体的にどう戦略立案・実行すべきかの方向性を考えてみよう。重要なKPIを2つ設定したため、下記のような4象限に分類すれば、方向性が見えてくる。

特定市場向けデジタルマーケティングの戦略立案・実行方法 4つの方向性

方向性1「リード化率が高く、1社あたりのリード人数が少ない」

「リード化率が高く、1社あたりのリード人数が少ない」状況であれば、「1社あたりのリード人数」を増やすデジタルマーケティングを実施することが最優先だ。特に、意思決定権者の個人情報をどうすれば取得できるか?を考える必要がある。当然、戦略目標は、方向性2「リード化率が高く、1社あたりのリード人数が多い」の状態に持っていくことである。

では、デジタル活用でどのような施策を打てばこのようなことができるだろうか?それは、オンラインセミナーを活用することで実現している事例がある。詳細はコラムでは記載できないため、下記のPDF資料にまとめてある。下記の資料では、オンラインセミナーを活用し、意思決定権者の個人情報の取得、ならびに、商談創出を実現した事例をまとめている。

マーケティングオートメーション(MA)とオンラインセミナーで商談を生み出す方法
〜商談を作り出す4つのオンラインセミナーとその成功事例〜

https://homepage.aluha.net/contact/white-paper/#r24

ただ、この活動では注意点がある。特定市場の具体的な内容にもよるが、相手企業によっては、メールアドレスを共有で活用しているといったケースがある。例えば、部門アドレスのようなものだ。この場合、メールアドレスの獲得ができないため、1社あたりのリード人数の増加は難しく、デジタル活用との相性は悪いだろう。郵送物などを使う方が効率的かもしれない。

方向性2「リード化率が高く、1社あたりのリード人数が多い」

「リード化率が高く、1社あたりのリード人数が多い」状況であれば、これ以上の新規リード獲得は難しい。そのため、今保有しているリードリストから、いかに商談や案件を継続的に作り出すか?にデジタル活用の可能性を見出すしかない。

上述したオンラインセミナーの活用は継続しつつも、最も重要なのは、リードの課題調査を行い、解決策を提案するソリューション提案の継続であろう。受注まであと一歩のところまで来ているため、流出防止、ほったらかし防止を念頭に、オンラインセミナー、ソリューション提案を継続できるようにしよう。

リードの課題調査からソリューション提案を行い案件を作った事例を下記のコラムでご紹介している。母数の少ない市場ではない事例であるが、参考になれば幸いである。

BtoB(IT企業)のリードナーチャリング事例「成功の秘訣は課題調査」

リードナーチャリングの成功事例「課題調査から案件創出する方法」

2019年3月30日

方向性3「リード化率が少なく、1社あたりのリード人数が少ない」

「リード化率が少なく、1社あたりのリード人数が少ない」状況であれば、リード化率の向上を優先しよう。ただ、特定市場であるため、デジタル活用による新規リード獲得ができるのかどうか?が大きな問題となる。検索市場を調査し、本当にデジタル活用でリード化率を高められるか、見極めてから実行するかどうか?を考えなければならない。

検索市場がある場合は、WEB活用が十分可能性があるため、自社WEBサイトでのリード獲得を検討しよう。BtoBのWEB活用・戦略の立て方については、下記のPDF資料を準備しているので参考にして欲しい。

BtoBのWEB戦略の立て方(WEB戦略の年間計画シートのサンプル付き)
https://homepage.aluha.net/contact/white-paper/#r16

方向性4「リード化率が少なく、1社あたりのリード人数が多い」

「リード化率が少なく、1社あたりのリード人数が多い」状況であれば、方向性2と同様に、商談・案件創出を継続しつつも、方向性3のように、新規リード獲得を行わなければならない。2つのことを同時に行う必要があるため、もしWEB活用ができるのであれば、リード化率の向上はWEBに任せて、人材は商談・案件創出に集中するというような体制構築ができれば理想的である。

特定市場向けデジタルマーケティングの戦略立案・実行方法まとめ

以上、特定市場向けデジタルマーケティングの戦略立案・実行方法について解説した。このコラムでは4つの方向性を考察したが、検索市場があるかないか、そして共有のメールアドレスを使っていないかどうか?を十分吟味してから検討していただきたい。本当にデジタル活用できるのかどうか、非常に判断が難しい場合が多い。


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