BtoB企業のSEOキーワード選定の3つの判断方法とコツ

SEOキーワードを選ぶ時の判断方法・コツ

BtoB企業の営業やマーケティング活動のデジタル化(デジタルマーケティング)において、自社のWEBサイト活用は非常に重要な手法となっている。その最大の理由は、自社のWEBサイトに未知のリードを集客し、資料ダウンロードやセミナー申し込みなどといったコンバージョンを獲得することで、安定した新規リード獲得を低コストで実現できるからだ。このためBtoB企業では、さまざまな手法で自社サイトへの集客強化が行われている。その集客強化の代表格は、やはり、SEO対策である。

しかし、BtoBのSEO対策は一筋縄ではいかない。なぜなら、「どのキーワードで集客すべきか?」のSEOキーワード分析やキーワード選定が難しいからである。実際に弊社のお客様からも下記のようなご相談をいただいた。

キーワード分析、競合サイト分析を実施したが有益なキーワードが拾えない
(製造業T社S様)

上記の回答のように、「自社製品や自社事業と相性の良いキーワードが見つからない」といった課題が発生するのである。そこで、今回のコラムでは、BtoBのSEOキーワード分析がなぜ重要なのか?どのような判断基準で選定すべきか?を詳しく解説する。

キーワード分析とは

キーワード分析とは、ある特定のキーワードが「どのような検索意図をもって検索されているか?」「毎月どのくらいの検索回数があるのか?」を分析することである。複数のキーワードを分析し、候補となるキーワードリストを作るのがキーワード分析業務の成果物となる。

キーワード選定とは

キーワード選定とは、キーワード分析でリストアップしたキーワードの中から、注力すべきキーワード、余力があればSEO対策していくキーワードといった具合に、キーワードに優先順位をつけていく業務のことだ。メインSEOキーワード、サブSEOキーワードといった具合に優先順位をつけ、メインSEOキーワードを中心にSEO対策を行なっていくことになる。

キーワード分析・キーワード選定が重要な理由

BtoB企業のWEBマーケティングにおいて、キーワード分析と選定は非常に重要である。その大きな理由は下記の2つである。

理由1:キーワード選定に間違えると有象無象を集客

キーワード分析・キーワード選定が重要な1つ目の理由は、キーワード分析や選定に失敗(間違ったキーワードを選定)すると、「リードにならない訪問者(有象無象)を集客する」ことにつながってしまうのだ。なぜそうなるのか、その理由を具体的な例を交えながらご紹介しよう。

例:塗料メーカーのキーワード分析・選定の例

弊社では以前、塗料メーカー(高層ビルなどの構造物、橋梁などで活用される機能性塗料)のデジタルマーケティングを支援したことがある。獲得したいリード(ターゲット)は、大手ゼネコン、建設会社、工事会社、不動産オーナー(デベロッパー)などである。このメーカーのキーワード選定・分析では、真っ先に「塗料」や「塗装」の2つのワードを分析した。「塗料」や「塗装」で検索する検索者をSEO対策して、集客すれば、リード獲得につながるのではないか?と考えたのである。しかし、実際にキーワード分析をしてみると、「塗料」は「一般個人がDIYのために検索している」という傾向が強いことがわかり、仮に「塗料」でSEO対策できたとしても、アクセス数は伸びるがコンバージョンにつながるのか?そもそもコンバージョンしてもLTVは高くなるのか?といった懸念点が発生したのである。

このように、塗料メーカーだからといって「塗料」でSEO対策しようと安易に決めてしまうと、「ターゲットではない訪問者」を集客することにつながってしまう。そうなると、「営業部門やインサイドセールスの工数が無駄になる」といった影響が出てくる。

営業部門やインサイドセールスの工数が無駄になる

有象無象を集客するWEBサイトになってしまうと、リード獲得できたとしても、「リードの確度が低い」「フォローしても受注にならない」「受注できてもLTVが低い」といった問題が発生し、営業工数(営業部門やインサイドセールスのフォロー工数)が無駄になることが多い。その結果、「うちの製品はデジタルマーケティングと相性が悪い」といった判断をされることにつながってしまう。

だからこそ、キーワード分析や選定は非常に重要だ。検索意図は何か?を的確に判断しなければならないのである。

理由2:コンテンツ作成の工数が無駄になる

キーワード分析・キーワード選定が重要な2つ目の理由は、「コンテンツ作成の工数が無駄になる可能性が高い」からである。SEOコンテンツは、キーワード選定で選定されたキーワードの検索ニーズに合わせてコンテンツが作成される。そのため、そもそも選定したキーワードが間違っていたら、作ったコンテンツも「間違い」ということになる。

コンテンツ作成には、(1)原稿を作成する工数、(2)原稿をチェックする工数、(3)原稿をHTML化する工数、(4)公開後、SEO効果を随時確認しSEO改善する工数、といった工数がかかるのだ。これだけの工数をかけて、集客強化できたとしても、それが有象無象であれば、その費用対効果は下がるばかりである。

だからこそ、キーワード分析や選定は非常に重要なのである。では、実際にどうやってキーワード分析・選定を行うのか、その進め方を簡単にご紹介しよう。

キーワード選定のための候補ワードリストを作る

キーワード分析やキーワード選定をするには、まず、SEO対策すべきキーワードの候補リストを作らなければならない。その候補リストは主に下記の3つの方法で探すと良いだろう。

方法1:思いついたキーワードをリストアップ

最も簡単な方法は、思いついたキーワードをリストアップすることだ。自社製品のことを知らないリードが、自社製品を探すときに「どんなキーワードで検索して探す可能性が高いか?」を考えるのである。上述した塗料メーカーの例のように、「塗料メーカーなんだから、塗料とか塗装」ではないか?という具合に、思いついたキーワードを箇条書きでリストアップしていく。

この時、製品の営業担当者にも、「客先でお客様がよく使うキーワード」なども確認するといいだろう。

方法2:競合サイト分析でキーワードをリストアップ

方法1だけだと、自社内の思いついたワードだけになってしまうため、視野が狭くなる可能性がある。そこで、実施するのが競合サイト分析である。自社製品や事業には、当然競合の企業のWEBサイトがあるはずだ。その競合企業のWEBサイトのURL一覧を作り、そのURLから「どんなSEOキーワードで対策しているのか?」を分析するのである。

特に、自社より優れたデジタルマーケティングを展開している競合企業のWEBサイトにあるSEOキーワードは非常に参考になるだろう。競合企業がわざわざ工数をかけてSEO対策しているキーワードであるため、リード獲得に効果的である可能性が高い。

競合サイトの分析には、有料、無料のさまざまな競合サイト分析ツールがある。手軽に無料でできる分析としては、下記のツールを使うといいだろう。

HTMLタグ抽出ツール
https://mk-webtool.com/Tag/

このツールは、任意のURLを入力すると、そのWEBサイトの「タイトルタグ」「H1タグからH6タグ」の内容が表示される。「タイトルタグ」「H1タグからH6タグ」には、そのページでSEO対策したいキーワードが含まれている可能性が高い。そのため、競合サイトのURLを入力すれば、競合がどのようなキーワードでSEO対策しているのか?のヒントが得られる。

方法3:実際に検索してみてキーワードをリストアップ

3つ目の方法は、「方法1」、「方法2」でキーワードが複数リストアップできているので、それらのキーワードで実際にGoogleで検索するのである。実際に検索すると、当然、検索結果画面(リスティング広告と1位から10位までのサイトなど)が表示される。

この「検索結果画面」に表示されているさまざまなキーワードを見て、さらに追加できそうなワードがないかを分析する。特に下記の「他のキーワード」と記載されている箇所が表示されれば、ここにヒントになるキーワードが表示されることがある。

他のキーワード

以上が、キーワード分析やキーワード選定を行う候補ワードを作る方法だ。次にいよいよ、分析と選定を行う。

キーワード分析とキーワード選定する3つの判断方法・コツ

キーワード分析やキーワード選定は、対象とする商材や事業、競合サイトの状況、自社の強みなどによってその分析手法や選定基準は大きく異なるが、下記の3つの判断材料で見極めるといいだろう。

関連性が高い・低い(曖昧性が強い・弱い)で見極める

1つ目の判断材料は、「自社製品・事業、および、自社の強み」との「関連性や曖昧性」である。「関連性や曖昧性」とは、「自社製品・事業、および、自社の強み」とそのキーワードの関連度合いと検索意図のあいまい度合いである。

1つ例を紹介すると、例えば、「自動車や産業機械で使われる特殊なネジ、ナット、ボルトを製造販売している会社」があるとし、その会社において「ボルト」というキーワードとの関連性を考えてみよう。「ボルト」には、(1)ネジ、ナット、ボルトの「ボルト」、(2)アンペア(A)・ボルト(V)・ワット(W)のボルト、(3)人気の忍者アニメのタイトル、といった意味が含まれる。つまり、こういった場合、「ボルト」には複数の意味が含まれてしまい、検索意図に曖昧性が発生する。加えて、(2)や(3)については、全く関連性がないことになる。これが、関連性が高い・低い、曖昧性が強い・弱いである、

実際に判断する・見極めるには、「Googleでそのキーワードで検索し、どんな検索結果画面がでてくるか?」「Googleのサジェストワードで何があるか?」を確認することで見極める材料を得られる。

検索結果画面で、競合企業がたくさん出てくる場合は、そのキーワードは間違いないと判断しても良いだろうし、逆に関係ないWEBサイトが出てくる場合は、そのキーワードは「やばいワード」と判断した方がいいだろう。

月間検索回数が多い、少ないで見極める

2つ目の判断材料は、「検索回数の多さ」だ。これはいわずもがなであるが、SEO対策の目的は、自社のWEBサイトへのアクセス数を増やすことであり、そこから新規リードを獲得しなければならない。そのため、キーワードの検索回数が多ければ多いほど、アクセス数の増加に寄与することになる。

しかし、キーワード選定の難しい部分でもあるが、ここでさまざまなジレンマが発生する。

1つ目のジレンマは、「検索回数が多いと関連性が低く、曖昧性も強い」傾向があること(逆に言えば、関連性が高く、曖昧性も低い場合は検索回数も少ない傾向がある)、2つ目のジレンマは、「検索回数が多いと競合も多くSEO対策に非常に工数がかかること」だ。

アクセス数を重要視するあまり、検索回数の多いキーワードばかり選んでしまうと、それだけ、工数もかかる上に、関連性が低く、曖昧性も強い傾向があるため有象無象の集客も増える可能性がある。逆に、関連性が高く、曖昧性が低い、自社にとって有益なキーワードにすると、検索回数が少なくなり、アクセス数が伸びないのである。

そのため、検索回数とのバランスを見ながらキーワード選定しなければならない。

購入の意思が強い、弱い(購入検討か情報収集か)で見極める

最後の判断材料は、「購入の意思の強さ」である。BtoBの商材は、WEBサイトだけで販売完了となるケースは少ない。そのため、その検索の意図としては、「情報収集やノウハウ収集」の目的がほとんどである。しかしながら、ごく稀に「購入の意図が感じられる検索」も見受けられる。例えば「見積もり、価格、相場」といったサブワードが付与されている検索である。こういったキーワードの場合、購入検討段階である可能性が高く、曖昧性も少ないため、リードとしての確度は非常に高い。

しかしながら、検索回数は少なくなる上に、比較検討される可能性もあり、受注率にどう影響するか?が懸念点となる。

以上、SEOキーワードの分析とキーワード選定を行う際の3つの判断材料をご紹介した。さまざまなジレンマを引き起こすため、非常に難しい業務になることが多い。しかし、関連性と曖昧性、検索回数、購入の意思の3つの基準でキーワード分析を行い「このワードが一番いいのでは?」と選定したキーワードでSEO対策すると、より確実なデジタルマーケティングが展開できるだろう。ぜひ挑戦してみて欲しい。


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