第3回:BtoB営業戦略の立て方「作戦から戦術に落とし込む3つのポイント」

戦術選定の3つのポイント「効率性・PDCA・属人化」

今回は「第3回:BtoB営業戦略の立て方「作戦から戦術に落とし込む3つのポイント」」についてご紹介する。

営業戦略を作戦に分解し戦術に落とし込むときの3つのポイント

第1回、第2回のコラムで、営業戦略の立て方作戦への分解方法をご紹介した。次は、その作戦を戦術に分解する。体系図にすると下記のようなイメージになる。

営業戦略の作戦・使命・戦術

1つの作戦と使命に対して戦術は複数存在し、複数の戦術によって作戦の使命が達成される。このため、作戦の使命を「KGI」と位置付けた時、戦術ではKGIを達成するためのKPIを設定し、各戦術においては、各戦術ごとのKPIを達成しなければならない。

作戦と戦術には、このような関係が成立するが、作戦を戦術に分解する際には、この関係を意識しながら、下記の3つのポイントを抑えておこう。

  1. 作戦の使命を達成するために最も効率の良い方法・手法をリソースに合わせて選ぶ
  2. 失敗も前提にPDCAを回せるようKPIが数値化できる手法・方法を選ぶ
  3. 属人化しない仕組みを意識すること

では、各ポイントを詳しくみていこう。

作戦の使命を達成するために最も効率の良い方法・手法をリソースに合わせて選ぶ

作戦を戦術に分解する1つ目のポイントは、「作戦の使命を達成するために最も効率の良い方法・手法をリソースに合わせて選ぶ」である。

これはいわずもがなであるが、戦略を「ある目的を達成するための最も効率の良い方策」と定義した時、戦略の具体策である戦術の効率が悪ければ意味がない。だからこそ、自社のリソースに合わせた効率の良い方法を選定する必要があるのだ。

ただし、BtoBの営業戦術というと、その選択肢は多くない。思いつく限り上げていくと、下記のような戦術が想定できる。

  1. 電話営業
  2. 対面営業(訪問・WEB会議)
  3. 印刷物(DM、カタログ)
  4. メール配信
  5. FAX
  6. 展示会
  7. セミナー
  8. WEBサイト

このような選択肢の中で、自社のリソースに合わせて選定するという点がポイントになる。

例えば、「営業人員が少ない(少数精鋭)」場合、電話営業、対面営業を中心に戦術を選定すると、営業人員のキャパがオーバーし効率が悪くなる。そのため、この場合は、効率よく見込み客に情報配信できるメール配信やFAX、DMなどが効率が良いと考えられる。

この時、効果と効率のバランスも考慮しなければならない。当然のことながら、BtoBの営業において、「対面」に勝る営業戦術は他にない。最も効果が期待できるのが対面営業なのだ。そのため、「営業人員が少ない」からといって「対面営業」を削減してしまうと、その分営業効果が下がる可能性がある。この「効果と効率のバランス」が非常に難しい部分だ。

だが、上述した戦略の定義を思い出して欲しい。戦略とは、「ある目的を達成するための最も効率の良い方策」である。そのため、営業戦略の目的を「優良顧客からの売上を最大化すること」と具体化した時は、「対面営業」を中心とした戦術選定にしなければならない。逆に「顧客数を最大化すること」と具体化した場合は「対面営業」よりも「WEB活用」を中心とした戦術選定にしなければならない。

「対面営業」は「人」というリソースを活用するため、顧客の要望に合わせて柔軟に対応できる営業が可能だ。そのため、LTVの高い優良顧客を獲得したい場合には非常に効果的な戦術と言える。逆に「WEB活用」は「人」というリソースを活用しないため、柔軟な営業はできないものの、商圏が広がるため効率が良い。そのため、「顧客数を最大化する」という意味では最適な戦術と言える。

このように、「戦略の目的」に戦術選定を合わせることが「効果と効率のバランス」を最適にするポイントなのである。戦術が戦略の目的に合致している状態こそが、「一貫性のある戦略」として、綺麗でスマートなのである。

御社の営業部の営業戦略、このような一貫性があるだろうか?

失敗も前提にPDCAを回せるようKPIが数値化できる手法・方法を選ぶ

作戦を戦術に分解する2つ目のポイントは、「失敗も前提にPDCAを回せるようKPIが数値化できる手法・方法を選ぶ」である。

戦術レベルになると、具体的な行動が伴ってくるため、「KPIが達成できるかどうか?」という点が評価ポイントになる。そのため、「失敗する」ということも視野に入れなければならない。

そうなると、戦術レベルでのPDCAを回すことが大きなポイントとなるが、戦術レベルでPDCAを回すには、各戦術のKPIを数値で確認できるようにしなければならない。つまり、「KPIの設定と効果分析(数値化)がしやすい戦術を選ぶこと」が理想的なのである。

そういった意味では、「WEBやメール活用」といったデジタルマーケティングの活用は非常にPDCAを回しやすい。なぜならすべて数値で分析できるからだ。逆に印刷物や対面営業といった戦術は数値化しにくい。

数値化しにくい戦術を選んでしまうと、戦術がうまくいかない時、なぜうまくいかないのか?がわからなくなり、改善策が「気合い・経験・勘」といった曖昧な策になってしまう。これでは営業部の営業体制強化もできないだろう。

御社の営業戦術は「数値化」できる戦術になっているだろうか?

属人化しない仕組みを意識すること

作戦を戦術に分解する3つ目のポイントは、「属人化しない仕組みを意識すること」である。

戦術レベルでは、「電話営業が得意な人・苦手な人」、「訪問営業が得意な人・苦手な人」、「WEB活用が得意な人・苦手な人」というように、個人レベルでスキルの差(スキルのばらつき)というのが出てくる。これは戦術と各担当者の相性があるので、致し方ないことでもある。

社内に得意な人(プロ)がいるというのは、戦術レベルで見れば非常に大きな武器になり、その戦術の効果も安定するだろう。しかし、そのプロに業務が集中し、属人化してしまう危険性をはらんでいる。属人化すると非常に怖い。そのプロが何かの事情で会社を退社すると、一気に戦術が不安定になるからだ。

だからこそ、戦術の属人化を防ぐというのは、戦略から見れば非常に重要なポイントになる。しかし、これが非常に難しい。どのような戦術でも「最低限の知識や経験」は必須だからだ。大きな組織になればなるほど、人事異動の影響もあり、担当者間の知識・経験にはバラツキがでてきてしまう。こういったことが要因となって、どうしても属人化を解消できないのだ。

属人化を解消するには、「再現性と体系化」の2つが重要だ。再現性とは「戦術のプロセスを再現できるかどうか」であり、「体系化」とは「再現するための知識習得ができるかどうか」である。

この2つがそろっていれば、「学んだ知識・知恵を使って戦術をどう実現するのか?」がわかるので、属人化を防ぐことができる。

「ベテラン担当者の背中を見て覚える」というような曖昧な方法ではなく、「再現性と体系化」の2つを意識して、属人化を防がなければならない。そうしなければせっかく構築した戦略がちょっとしたことで崩れてしまうだろう。

営業戦略を作戦に分解し戦術に落とし込むときの3つのポイント

以上が、営業戦略を作戦に分解し戦術に落とし込むときの3つのポイントである。3つのポイントを再度まとめると下記のようになる。

  1. 作戦の使命を達成するために最も効率の良い方法・手法をリソースに合わせて選ぶ
  2. 失敗も前提にPDCAを回せるようKPIが数値化できる手法・方法を選ぶ
  3. 属人化しない仕組みを意識すること

御社の営業戦略もこの3つのポイントを抑えた戦術となっているだろうか?すくなくとも、(3)の解決は後からでも良いが、(1)、(2)が今すぐにでも確認しておいた方が良いだろう。

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どちらも、BtoBの営業という意味では参考になるので、営業部やマーケティング部門、WEB担当部門と共有していただきながら、御社の営業戦略全体を見直すきっかけにしていただけたら幸いだ。


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