ホットリードとは?BtoB企業のホットリード抽出で重要な判定条件

ホットリード抽出で重要な判断材料「強みと課題の相性」とは?

BtoB企業では、デジタルマーケティングやインサイドセールスを活用したリードジェネレーション、リードナーチャリングが展開されている。こういった活動を推進すると、営業部門にホットリードを送客する時の「ホットリード抽出」で課題・悩みが発生することが多々ある。BANTやBANTC、マーケティングオートメーションのスコアリングなど、さまざまなデータを活用してホットリード抽出することが多いが、なかなかうまくいかないケースが多いようだ。実際に弊社にも下記のようなご相談をいただいている。

ホットリードの抽出がうまくいかない(B社N氏)
ホットリードの抽出条件はどのようにして定めればよいのでしょうか?(M社N氏)
メールを開封した人へは営業が電話で追客しているものの、メールを開封しただけのリストはホットリードとは言えず成果は芳しくない(H社)

そこで今回のコラムでは、BtoB企業のマーケティング部門、インサイドセールスの担当者向けに、ホットリードの抽出において、「重要視すべき判定条件は何か?」について解説する。

ホットリードとは?

ホットリードとは、自社製品・サービスの概要・料金をよく理解し、予算確保の目処や導入時期もある程度明確で、受注確度が非常に高い見込み客のことを言う。営業部門が適切な営業提案をするとそれなりの受注率で受注につながるリードとも言える。

ただし、マーケティング部門、インサイドセールス部門、営業部門といった部門別、または商材特性によってホットリードの定義は異なることが多い。そのため、ホットリードを判断する条件は各企業によってさまざまだ。

ホットリードとコールドリードとの違い

コールドリードとは、自社製品・サービスに多少興味がある程度で、受注確度も低く、購入時期も未定のリードのことだ。しかし、将来的に購入する可能性があるため、継続的な接点を作っていく必要があるリードだ。ホットリードとは対極的なリードであり、コールドリードをリードナーチャリングしてホットリードに育成していくこととなる。

ホットリード抽出とは?

ホットリード抽出とは、「ホットリードかどうかを判断する条件」をあらかじめ定義し、その条件をベースにホットリード判定を行いホットリードを見つけ出すことだ。ある程度の精度でホットリードを抽出できれば、営業部門の営業効率は大幅に向上し、安定した売上と利益を確保できるようになる。

ホットリード抽出でよく使われるBANT

ホットリード抽出では、よくBANT条件が判定材料として活用される。『BANT』とは、『Budget(予算)』『Authority(決済権)』『Needs(ニーズ・需要)』『Time frame(導入時期)』の頭文字を取った略語で、受注の確度を判断する指標になるものだ。BANTの詳細は下記のコラムでも解説している。

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2021年11月20日

このBANTをマーケティング部門やインサイドセールスが、リードからヒヤリングできれば、ホットリードかどうかの判断材料として活用できる。しかしながら、なかなか聞き出しにくいといった項目が多く難しい局面になることが多い。

マーケティングオートメーションによるホットリード抽出

ホットリード抽出で活用されるツールの1つに、マーケティングオートメーション(MA)がある。MAのスコアリングとリード別の行動分析データなどからホットリードの判断材料を得ることが可能だ。例えば、ある製品のWEBサイトで「料金ページ」や「導入までの流れページ」を見たリードがいた場合、検討開始のタイミングではないか?と判断できる。

さらに、MAでBANTを確認するアンケートフォームを作成し、CV獲得時にBANTアンケートに回答していただくことも可能だ。このように、MAのデータはBtoB企業のホットリード抽出では重要なデータとなる。

ホットリード抽出の難しさ

MAのデータやBANTなどでホットリードを抽出できたとしても「質と量のバランスの問題」が常に発生する。

「質重視」した場合、「ホットリードかどうかを判断する条件」は厳しい条件となる。その結果、ホットリードの数が減る。さらに、それだけの条件をクリアする施策を展開しなければならないため、インサイドセールスやマーケティング部門のリードナーチャリングの負荷も大きくなる。

「量重視」した場合、「ホットリードかどうかを判断する条件」は緩くなる。その結果、ホットリードの質が下がり(受注確度がより曖昧になる)、営業部門の負荷がその分大きくなる(受注までの時間が長いや受注率の低下などが発生)。

こういった問題が部門の壁を超えて常に発生するのだ。それがホットリード抽出の難しさにつながっている。

そこで、弊社では、MAのデータやBANT以外にも重要な判断材料として「強みと課題の相性」が重要ではないかと考えている。
 

ホットリード抽出の重要判断基準「強みと課題の相性」

「強みと課題の相性」の「強み」とは、自社製品・サービスの強み(独自性や優位性)のことで、「課題」とは「リードが解決したい課題」のこと、そして、「相性」とはその両者が相思相愛状態にあることを意味する。

つまり、「強みと課題の相性」とは、「自社製品・サービスでリードが解決したい課題を解決できるかどうか?解決できる可能性が高いかどうか?」である。では、なぜ「強みと課題の相性」がホットリード抽出に重要なのか、その理由は2つある。

重要な理由1「受注率への影響」

1つ目の理由は、「受注率への影響」だ。相思相愛状態である場合は、「リードが解決したい課題を、自社製品・サービスで解決できる状態」であると言える。この状態である場合、リードの製品・サービスに関する関心度は非常に高く、営業がスムーズに進み、商談化率や受注率に大きな影響を与える。

逆に相思相愛かどうか不透明である場合は、「リードが解決したい課題を、自社製品・サービスで解決できるかどうかわからない」こととなる。その結果、リードから見れば「本当に購入する価値があるのか?」を判断できず、商談が進行しない。加えて、「リードが解決したい課題を解決できない」となれば、商談はそこで終了だ。

重要な理由2「クロージングまでの速さ」

2つ目の理由は、「クロージングまでの速さ」が早くなる可能性だ。特に顧客の持つ課題が「緊急性のある課題(すぐにでも解決したい課題)」、「重要性のある課題(お金を払ってでも解決したい課題)」と相思相愛であれば、クロージングまでのスピード感が確実に早くなるだろう。

この2つの理由から、「強みと課題の相性」が良いかどうか?をホットリード抽出の判定基準にすることが重要であると弊社は考えている。どのような商材であっても、ホットリード抽出でかならず「満たさなければならない条件」であると考えている。

どのように「強みと課題の相性」を確認するか?

それでは、どのようにしてマーケティング部門やインサイドセールスが「強みと課題の相性」を確認するのか、そのプロセスを簡単にご紹介しよう。ここで紹介するプロセスは、既存顧客が存在する既存製品をベースに紹介する。新商品、新規事業の場合は、プロセスが異なるので注意してほしい。

事前に自社で解決できる課題を把握すべし

最初のプロセスは、何よりも「自社で解決できる課題の把握」だ。既存商品の場合、既存顧客がいるはずなので、顧客満足度調査を継続的に行い、自社で解決できる課題を把握しよう。具体的には、既存顧客に「自社製品・サービスで解決できた課題は何か?」をヒヤリング調査するのだ。実際に解決できた課題を既存顧客から聞き出すことになるため、「強みと課題の相性」を分析する良いエビデンスとなる。

顧客満足度調査では、誰を調査対象とするか?が重要なので注意してほしい。例えば、IT製品であれば、情報システム部門を調査対象にするのか、業務部門(EU部門)を調査対象にするのか、経営層を調査対象にするのか?で調査結果が大きく異なる。

そのため、自社製品・サービスのターゲティングをしっかり行い、そのターゲットに合わせて調査対象を選定する必要がある。
   

「独自性・優位性」を把握すべし

次に、「独自性・優位性」の把握だ。最初のプロセスでは「自社で解決できた課題を把握」したが、それだけではダメだ。なぜなら、「自社で解決できた課題」は「競合製品も同じように解決できる可能性がある」からだ。そのため、独自性・優位性といった差別化は何なのか?を把握しておく必要がある。

独自性・優位性の把握も顧客満足度調査の段階で調査しておこう。自社で解決できた課題をヒヤリングする際に「その課題解決において、当社だからよかったことはあるか?他社との違いを感じることはなかったか?」を顧客に確認してみよう。その回答に顧客から見た御社の独自性・優位性のヒントがあるはずだ。「課題解決のプロセスがよかった」「こういう付加価値があった」など自社も気が付いていない「何か」を顧客が教えてくれる可能性が十分にある。
 

「独自性・優位性」のある自社で解決できる課題を明確化すべし

ここまでできたら、「独自性・優位性」のある自社で解決できる課題を分析する材料が揃う。顧客の回答内容を1つ1つチェックし「独自性・優位性」のある自社で解決できる課題を明確にしよう。そうすると、自社製品・サービスは「こういう課題解決が得意でこういう独自性や優位性がそこにはある」というのが理解できるようになるだろう。

リードが解決したい課題をリードジェネレーション・リードナーチャリングで調査すべし

ここまでのプロセスで、「強みと課題の相性」の「強み」が明確になったと言える。次は「課題」だ。リードが今解決したい課題は何か?を調査する必要がある。

リードジェネレーションの段階で調査する場合は、例えば、WEBからの新規CV発生時にアンケートを設置し、そのアンケートで「解決したい課題は何か?」を聞き出せば良い。展示会やセミナーといったイベントでは、イベントの参加時にアンケートで「解決したい課題は何か?」を聞き出せば良い。

リードナーチャリングの段階で調査する場合は、例えば、メルマガであれば、メルマガ→WEBフォーム→CVという流れをつくり、CVフォームでアンケート調査すればよい。セミナーであれば、セミナー終了後にアンケートをお願いし調査すれば良い。電話や個別メールの場合は、個別のやりとりの中で、「こういう課題を解決するのが得意な製品です」と紹介しつつ、課題を探っていくのがよいだろう。

「独自性・優位性」のある自社で解決できる課題を事前に把握しておくと、リードジェネレーション、リードナーチャリングの各施策において、どのような形で「リードが解決したい課題を聞き出せば良いか?」の判断が行いやすくなり、施策を具体化しやすくなる。だからこそ、最初の段階で「独自性・優位性」のある自社で解決できる課題を把握することが重要なのだ。

課題を把握したらホットリード判定すべし

リードジェネレーション、リードナーチャリングの各施策で「リードが解決したい課題」を把握できたら、「独自性・優位性」のある自社で解決できる課題と照合してみよう。それが相思相愛状態であれば、あとはMAのデータ、BANT条件などを見ながら判断すれば良い。

仮に量を重視するのであれば、MAのデータやBANT条件などはすべて度外視して「相思相愛だからホットリード」と判断するのもありだろう。

逆に質を重視するのであれば、MAのデータやBANT条件だけでなく、「リードが解決したい課題」の緊急性・重要性も確認しても良い。相思相愛状態、かつ、緊急性・重要性の高い課題、かつ、BANT条件もクリアということになると、間違いなくホットリードと言えるのではないだろうか。その代わり、量は間違いなく減ることになる。

まとめ

BtoB企業のホットリード抽出の判定条件として「強みと課題の相性」をご紹介した。MAやBANTなどのデータだけでなく、「強みと課題の相性」も判定条件に入れて判断するとより効率的なホットリード抽出ができるであろう。しかも、BANTではリードからヒヤリングしにくいといった難しさがあったが、「強みと課題の相性」の場合は、「課題を聞き出す」ため、ヒヤリングがしやすい項目だ。御社でもぜひ活用できないか、一度社内で検討いただけたらと思う。このコラムを関係者に社内展開し皆さんで検討いただけたら幸いである。


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