デジタルマーケティングの戦略的進め方「リソースを効率よく活用する4つのポイント」

デジタルマーケターのリソースを効率よく活用する方法

BtoB企業でデジタルマーケティングを推進する場合、「リソース(自分の時間や予算)の使い方」でデジタルマーケティング担当者が悩むケースが多い。その主な理由としては、下記の4つがあるようだ。

リソースの使い方で悩む主な要因
  1. 他の業務が多く時間がさけない(複数製品を担当している場合など)
  2. 何からやっていいか優先順位がつけられない(KPIを分析するもどこからやるべきか判断できない)
  3. 関係者(上司など)にどのようにデジタルマーケティングを進め、どういう効果を出すべきか、説明できない。上司もやりたいことに対して、なかなか納得してくれない
  4. 会社にマーケティング戦略がなく、目先の業務や効果ばかりにおわれている

実際に、弊社のアンケートでも下記のような回答があった。

マーケティング戦略、戦術がないので、私が作成しているが、決まっていない状態。上司にどう伝え、どのように納得してもらうか。そして施策の優先順位はどうするか?
(2020年2月28日 IT企業 Hさんからの回答)

確かに、会社や部門としてマーケティング戦略がなければ、担当者が自分自身で戦略立案し、そこから戦術や施策、計画に落とし込んでいかなければならない。しかし、担当する製品数や事業数が多くなると、目先の業務(Webサイトの更新など)に追われてしまい、やるべきことができなくなる。さらに業務量が増えてくると、何からやれば効率がいいのかもわからなくなる。

そこで、今回はこういった課題を抱えるBtoB企業のデジタルマーケターに向けて、リソース(自分の時間や予算)を効率よく活用するための4つのポイントをご紹介しよう。

リソースを効率よく活用するための4つのポイント

ポイント1「KPIを少なくして楽にする」

1つ目のポイントは、「KPIを少なくして楽にする」ことだ。これは簡単な理屈で、デジタルマーケティングのKGI(目標数値)を高めるためのKPIが少なければ少ないほど、追いかける数値が少なくなるため、リソースを最小限に抑えることができる。

これは、「KGIを高めるためのKPIをいくつ設定するか?」というKGIとKPIの設計力がモノを言う世界だ。わかりやすく言えば下記のような方程式でKGI・KPIを設計した時、どっちが「楽か?」ということになる。

KGIとKPIの設計例
パターンA:KGI=KPI1×KPI2×KPI3×KPI4×KPI5×KPI6
パターンB:KGI=KPI7×KPI8×KPI9×KPI10

おなじKGIを追求するにしても、パターンAの方はKPIが6つあり、6つの数値を改善することで、KGIが高くなる。しかしパターンBはKPIは4つであるため、4つの数値だけを改善すればいい。改善するKPIが少ないと当然、リソースも少なくなる可能性が高くなる。

さらに、KPIにも「重み」が発生するケースがある。

KGIとKPIの設計例
パターンC:KGI=(KPI7+KPI8+KPI9)×KPI10

例えば、KGIをパターンCのように計算できる場合、KPI7から9を高めるよりも、KPI10を徹底的に高めた方が、KGIは効率よく向上させることができる。足し算よりも掛け算の方が効果がでるのだ。

具体的には下記のような形だ。

KPIの重み
(1+2+3)×4=24
(2+2+3)×4=28→KPI7を1から2にした場合のKGI
(1+2+3)×5=30→KPI10を4から5にした場合のKGI

KPI7を高めるより、KPI10を高めた方がKGIは大きくなる。数式であるため当然であるが、KGIとKPIの関係を明確にし、数を少なくしつつも、どのKPIから高めれば効率がいいか?を事前に把握しておくことで、リソースは効率よく使えるようになる。

ポイント2「KPIを高めるための施策に選択肢を作りリソースの残量に応じて選べるようにする」

2つ目のポイントは、「KPIを高めるための施策に選択肢を作りリソースの残量に応じて選べるようにする」ことだ。「あるKPIを改善する」と決断した時、その改善方法の施策・具体策に選択肢があると理想的である。しかもその選択肢が、「リソースの残量」や「上述したKPIの重み」によって決められるとよりGoodである。

わかりやすい例でご紹介しよう。たとえば、デジタルマーケティングではKPIの1つに必ず「アクセス数(UU数)」がある。このアクセス数を高める施策として、SEO対策は非常に重要であるが、SEO対策の施策も、BtoBの場合、キーワードによってどこまで工数を割くのか?を調整するケースがある。

自社製品やサービスに直接関連するキーワード(コンバージョンにつながる可能性の高いキーワード)の場合は、サジェストキーワード分析や共起語分析など、かなりの時間をかけてキーワード分析を行い、そこから検索ニーズにあったコンテンツを設計し、SEO対策を行う。しかし、自社製品やサービスに間接的に関連するキーワードの場合は、そこまでの分析は行わず、例えばライターに丸投げするなどといった方法でSEO対策を行う。

このように、SEO施策でも、いくつかの「方法・プロセス」を社内・チーム内で準備しておき、KPIの重要性やリソースの残量などを見て、最適な施策が選べるようにしておくとよい。

そうすれば、KPIに対して改善施策を考える際に、どの選択肢で進めるといいのか?という視点が生まれ、より効率よくデジタルマーケティングを推進できるだろう。重要なKPIの改善施策については、社内でのノウハウ蓄積も重要になるため社内で内製し、それ以外は外部を使うといった方法もありだろう。

ポイント3「KPIを高めるための施策をプロセス化し具体性、再現性を高め属人化を最小化する」

3つ目のポイントは、「KPIを高めるための施策をプロセス化し具体性、再現性を高め属人化を最小化する」ことだ。

ポイント2では、施策に対して選択肢を作っておくことが重要と説明したが、その各選択肢に対して、属人化を防ぐために、プロセスをマニュアル化しておくことも重要だ。そうすれば、特定の担当者に業務が集中することがなく、属人化を防ぎ、デジタルマーケティングの推進を加速させることができる。

実際に弊社でも、こういった施策のマニュアル化を支援するケースも多く、例えば「コンバージョン率を改善するPDCAレポートの作り方」「検索ニーズを分析し有益なコンテンツを設計する手順書」といったマニュアルを作成し納品している。さらには、こういったマニュアルに対して研修を実施し、それを動画撮影して、お客様が新人研修用の育成ビデオなどに活用しているケースもある。

施策の選択肢をたくさん作り、その上でそれぞれの施策に対して進め方・やり方をマニュアル化して属人化を防げば、デジタルマーケティングをチームで推進することができるようになるだろう。

ポイント4「PDCAレポート作成の工数を最小化し数値で社内展開・説得する」

4つ目のポイントは、「PDCAレポート作成の工数を最小化し数値で社内展開・説得する」ことだ。

KGIやKPIは定期的に観測し、改善を繰り返すPDCAを回すことが重要だ。しかし、PDCAのレポートを作成する業務は非常に工数がかかるケースがある。細かい数値までレポートにまとめていると、GAやMAといった様々なツールからデータを集計しなければならなくなる。

PDCAレポートの作成にリソースが食われてしまうのは、非常にもったいないため、工数を最小化することを考えよう。

具体的には、PDCAレポートを俯瞰レポートと詳細レポートの2つに分けて作成する。

俯瞰レポートとは、KGIとKPIの今月の数値、今までの推移、今後の予定推移(可能なら)を入れただけのレポートである。そしてそこから、どのKPIから改善していくべきかだけをまとめる。これは主に経営層、上司向けのレポートとなるだろう。

そして、詳細レポートは、俯瞰レポートで「悪い」と判断されたKPIをさらに細かく分析したレポートだ。細かい数値が出てきて、どの施策を行えば良いかなどをまとめておく。メインはチーム内での共有(関係者・作業担当者間での共有)である。

このようにすると、すべてのKPIに対して細かい分析レポートを作る必要がなくなり、やるべき業務に集中したレポート作りが可能となる。

リソースを効率よく活用するための4つのポイントまとめ

以上、デジタルマーケティングのリソース活用を効率化する4つのポイントをご紹介した。

デジタルマーケティングのリソース活用を効率化する4つのポイント
  1. KPIを少なくして楽にする
  2. KPIを高めるための施策に選択肢を作りリソースの残量に応じて選べるようにする
  3. KPIを高めるための施策をプロセス化し具体性、再現性を高め属人化を最小化する
  4. PDCAレポート作成の工数を最小化し数値で社内展開・説得する

御社でもリソース活用や優先順位決めに課題があるなら、この4つのポイントを見直し、業務改善につなげていただければと思う。


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