2018年9月29日

デジタルマーケティングを活用したBtoBの営業戦略とは

デジタルマーケティングで営業戦略を8つの作戦に分解
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以前公開した「デジタルマーケティングが「営業部の営業戦略」と「営業効率」に与える影響」というコラムでもご紹介したように、BtoBの営業戦略に、デジタルマーケティングが大きな影響と変化を与えている。

「人が中心」だったBtoBの営業から、「デジタル」も交えた営業に変化しつつあり、そして、将来的には「デジタル中心」の営業となる可能性すらあるだろう。

そこで、今回のコラムでは、デジタルマーケティングを活用したBtoBの営業戦略の立て方について、詳しくご紹介する。

デジタルマーケティングとは?

デジタルマーケティングの概要、進め方、よくある課題とその解決方法など、デジタルマーケティングの入門については、「デジタルマーケティングとは?」にて、詳細にご紹介しているが、改めて、定義だけここでもご紹介しておこう。

デジタルマーケティングとは、WEBサイト、メール、ソーシャルメディア、動画、スマホ、アプリなど、様々なデジタルコンテンツやデジタルメディアを活用したマーケティング活動のことである。具体的には、SEO対策、リスティング広告、ランディングページ、ブログ、ソーシャルメディア、メルマガなど、様々なデジタル技術を活用したマーケティングとなる。

「戦略」の立て方

デジタルマーケティングを活用した営業戦略の立て方をご紹介する前に、「営業戦略の立て方・立案の方法」についてご説明しよう。

戦略を立案するには、「作戦と戦術と計画」の3つに分解して戦略立案するとよい。ただし、この方法は、あくまで弊社が行なっている立案方法であるため、他にも方法はあるだろう。そのため、戦略立案の方法の1つとして捉えていただきたい。

「作戦と戦術と計画」の3つに分解して戦略立案する方法の詳細については、下記のコラムを参照いただければと思う。

BtoBの営業戦略の立て方「作戦・戦術・計画による立案とサンプルテンプレート」
https://homepage.aluha.net/column-wp/btob-strategy-howto-201510

デジタルマーケティングは、「作戦と戦術と計画」のうち「戦術」に大きな影響を与えることになる。今までは、「人」や「印刷物(カタログなど)」、「展示会」などが中心であった戦術に、デジタルマーケティングにより「デジタル」が加わることになるからだ。

では、戦術にデジタルが加わることで、営業戦略がどのようになるのか、その詳細をご紹介しよう。

デジタルマーケティングを活用した営業戦略の立て方

デジタルマーケティングを活用した営業戦略の立て方は、下記の通りだ。

(1)営業戦略を作戦に分解
(2)各作戦のKGIとKPIを決めて施策を考える(戦術を考える)
(3)戦術の実行計画を立案

それでは、各手順を具体的にご紹介しよう。

(手順1)営業戦略を作戦に分解

まずは営業戦略を作戦に分解する。作戦に分解するには、営業戦略の目的を明確にする必要がある。営業戦略の目的といえば、「売上」になるが、BtoBの場合、さらに分解すると、「新規リード(見込み客)獲得」と「リードの育成・クロージング」の2つに分解できる。

このため、デジタルマーケティングを活用して「新規リード獲得のための営業戦略」と「リードを育成する営業戦略」の2つの営業戦略を作戦に分解しなければならない。

デジタルマーケティングを活用して「新規リード獲得のための営業戦略」を作戦に分解する場合は、「WEBサイト」を中心とした作戦に分解することになる。ではどのような作戦になるかというと、下記の3つの作戦になる。

(1)WEBのアクセス数を増やす作戦(集客強化作戦)
(2)集客した訪問者を問い合わせフォームに誘導する作戦(フォーム誘導作戦)
(3)フォームで問い合わせをもらう作戦(フォームでの問い合わせ獲得作戦)

これら3つの作戦を実現・達成できれば、WEBでのリード獲得ができる。なぜなら、WEBサイトは、「(1)WEBへのアクセス数を増やし」、「(2)問い合わせフォームへと誘導し」、「(3)問い合わせフォームから問い合わせしてもらう」の3つを連動させることで、新規リードが獲得できるからだ。

このWEBサイトの3つの作戦については、下記の無料PDF資料でさらに詳しくご紹介しているので、さらに詳しく知りたい場合は下記をダウンロードいただければと思う。

BtoBのWEB戦略の立て方(WEB戦略の年間計画シートのサンプル付き)
https://homepage.aluha.net/contact/white-paper/#r16

次に、デジタルマーケティングを活用して「リードを育成する営業戦略」を作戦に分解する場合は、「メール」を中心とした作戦に分解することになる。ではどのような作戦になるのかというと、下記の5つの作戦に分解できる。

(1)覚えてもらう、興味を持ってもらう作戦(メモリー作戦)
(2)購入検討をしてもらう作戦(購入動機付け作戦)
(3)安心・信頼してもらう作戦(信頼性向上作戦)
(4)リードの課題・悩みを知る作戦(リサーチ作戦)
(5)商談・クロージングの機会を作る作戦(購入機会創出作戦)

BtoBの場合、商品の購入には時間がかかる上に、リードの課題や悩みを解決する提案が重要になるため、弊社ではこの5つの作戦に分解している。これらの5つの作戦の詳細やなぜこの5つに分解できるのか?については、説明が長くなるため、下記の資料を是非ご覧いただければと思う。

見込み客を育成する「5つの営業作戦」とは?
リードナーチャリングの基礎知識と年間営業戦略の立て方
https://homepage.aluha.net/contact/white-paper/#r06

上記では、リードの「4つの特性」について定義し、その「4つの特性」から分解した「5つの営業作戦」の概要や目的・役割について詳しく紹介している。

以上のことから、デジタルマーケティングを活用したBtoBの営業戦略は、下記の8つの作戦に分解できる。

<新規リード獲得のための営業戦略>
(1)集客強化作戦
(2)フォーム誘導作戦
(3)フォームでの問い合わせ獲得作戦

<リードを育成する営業戦略>
(4)メモリー作戦
(5)購入動機付け作戦
(6)信頼性向上作戦
(7)リサーチ作戦
(8)購入機会創出作戦

それでは、各作戦の概要とKGIやKPIをどのように定義するのかをご紹介しよう。

(手順2)各作戦のKGIとKPIを決めて施策を考える(戦術を考える)

デジタルマーケティングを活用した営業戦略を作戦に分解したら、作戦ごとにKGIとKPIを定義しよう。作戦には使命(作戦で達成しなければらないこと)があるため、その使命をKGIとして定義する。そして、その使命を達成するために何を指標にすべきか?がKPIとなる。

下記は各作戦において、弊社がよく使っているKGIの例とよく活用する戦術の例をご紹介する。

集客強化作戦のKGI

KGIはその名の通り、アクセス数。コンテンツを作り、SEO対策を強化していくことが基本的な戦術となる。またリスティングを活用することもできる。アクセス数を増やし、フォームへの誘導母数を増やすことで、コンバージョン件数の増加を実現できる。

フォーム誘導作戦のKGI

KGIは問い合わせフォームへの誘導率。自社のWEBサイトの適材適所にフォームへと誘導するバナーを設置することが基本的な戦術になる。ナビゲーションコピーの工夫も知恵を使わなければならない。誘導率が高まることでフォームへのアクセス数が増え、コンバージョン件数が増加する可能性が高くなる。

フォームでの問い合わせ獲得作戦のKGI

KGIはコンバージョン率。リードが問い合わせしたいと思えるような、コンバージョンさせる仕掛けを用意することが重要だ。わかりやすいのは、ある製品の詳細を詳しく説明した詳細資料、ある製品の導入事例をまとめた事例集といったPDF資料を強化していくのも良い方法である。こういったPDF資料は社内検討、他社製品との比較時によく活用されるため、コンバージョンのきっかけとなりやすい。

以上の3つの作戦のKGIを高めることで、新規リード獲得を実現する営業戦略がデジタルマーケティングで実現する。次に、「リードを育成する営業戦略」の5つの作戦のKGIについてご紹介する。

メモリー作戦のKGI

メモリー作戦は、「覚えてもらう、興味を持ってもらう作戦」である。BtoBの場合、すぐに購入することは少なく、製品によっては数年単位ということもあるだろう。だからこそ、リードに自社製品のことを忘れられないようにすることが重要だ。そのため、KGIはメールの開封率となる。メールを開封してもらい、認知・記憶を継続してもらうのだ。

開封率を高めるには「誰に、いつ、何をメール配信するか?」の3つを常に考える必要がある。欲しい人に、欲しい情報を、欲しいタイミングでメール配信できれば、開封してくれるからだ。

しかしながら、これが非常に難しく、どの企業も苦労(弊社も例外ではない)している。ターゲティングしたメールの場合は開封率も高い傾向にあるが、ターゲティングする分、配信母数が少なくなる。逆に、ターゲティングせず、全体に配信すると、開封率が下がるどころか、メールの配信停止といったことも発生する。このターゲティングをどこまで細かくするかが非常に難しい部分だ。

購入動機付け作戦のKGI

購入動機付け作戦は、「購入検討をしてもらう作戦」である。製品に興味はあっても、購入するかどうかは別の話だ。そのため、リードには購入検討を社内で進めてもらう必要がある。

そのため、KGIは事例やソリューション提案といった購入検討につながるコンテンツの認知率となる。リードが抱える課題の解決方法や解決事例を紹介することで、購入検討のきっかけを作り出すのである。

信頼性向上作戦のKGI

信頼性向上作戦は、「安心・信頼してもらう作戦」である。いざ購入を検討するとき、頼れる相手に相談する。これは信頼から成り立つものであるため、信頼性の向上が重要になる。

そのため、KGIは強みや魅力、お客様の声といったコンテンツの認知率となる。他社製品と何がどうちがうのか?どういった特長があるのか?導入するメリットは何か?をはっきり伝えなければ、BtoBの場合はリードからの購入相談を取りにくくなる。

リサーチ作戦のKGI

リサーチ作戦は、「リードの課題・悩みを知る作戦」である。リードは何かしらの課題(不安・悩み)を抱えているため、その課題を定期的に確認し、その解決方法を提示することで継続的な関係が構築できる。そのためには、リードの課題や悩みを知らなければならないのである。

そのため、KGIはニーズの蓄積数である。リードのニーズをエクセルなどに蓄積しておくことで、どんな課題に対してどのような解決策を提案できるか?を常に俯瞰できることになる。自社製品の特長を生かした解決策の提案といったことも可能となろう。

購入機会創出作戦のKGI

購入機会創出作戦は、その名の通り、「商談・クロージングの機会を作る作戦」である。

そのため、KGIは商談発生率もしくは発生数である。メモリー作戦、購入動機付け作戦、信頼性向上作戦、リサーチ作戦の4つの作戦で作り上げたリードとの関係を「商談」に変える作戦である。「購入したいので相談に乗って欲しい」といった商談につながるきっかけを作り出すことになるが、リードにはリードの事情があるため、いつ購入するかはわからない。そのため、中長期的に商談を作り出すきっかけを作っていかなければならない。

このように各作戦にKGIを設定することで、担当する社員も「自分はなんの数字を上げれば良いのか?」が明確になり、そこに自分の持つリソース(スキルや時間、予算、人脈など)を最大限に活用できるようになる。

また、この8つの作戦は複合的に絡み合うため(例:リサーチ作戦で得た課題や悩みを解決するソリューション提案をWEBサイトで行うなど)、全体を理解した上で、各作戦を実行し、KGIを追求する必要がある。これがデジタルマーケターの腕の見せ所といえよう。

(手順3)戦術の実行計画を立案

KGIの設定ができたら、最後はKGIを達成するための計画立案である。これは、担当者がいつまでにKGIをどこまであげるか?を計画に落とし込むことになる。ガントチャートをつかって管理しても良いし、独自にわかりやすい計画シートを作っても良い。

そして、最終的に8つの作戦のKGIの全てが向上すれば、デジタルマーケティングを活用した営業戦略が完成し、デジタルマーケティング経由の商談発生や売上が高くなっているだろう。

デジタルマーケティングを活用した営業戦略の立て方 まとめ

以上、デジタルマーケティングを活用した営業戦略の立て方についてご紹介した。

デジタルマーケティングがBtoBの営業戦略に大きな影響を与え、戦術や計画も大きく変わるのかな?ということがご理解いただけたかと思う。

(平成30年9月29日 デジタルマーケティング「THREE-VIEW」

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