2018年7月28日

デジタルマーケティングにおけるマーケティングオートメーションのリードスコアリング活用法

デジタルマーケティングにおけるMAのリードスコアリング活用法
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BtoBのデジタルマーケティングでは、マーケティングオートメーションのリードスコアリングを活用して、ホットリードかどうかを判断するといった取り組みが盛んに行われている。そんな中、先日、ある企業のデジタルマーケティング担当者さんから下記のようなメールをいただいた。

顧客とのリレーションシップの重要性も唱えられていますが、誰でも言われれば関係は薄いより、深いほうが良いよね!と思えると思います。私が、現在悩んでいるのは、どのような状態になったら深い関係といえるのか、関係性の深さを示す尺度をあらわせないかと考えています。

メールにもある「どのような状態になったら深い関係といえるのか?」は、リードナーチャリングや既存顧客維持においては、非常に重要な視点の1つである。

そこで、今回のコラムでは、「どのような状態になったら深い関係といえるのか?」に焦点を当て、マーケティングオートメーションのリードスコアリングについて、その活用方法をご紹介する。

なお、本コラムでは、「深い関係かどうかを判断する」ためのリードスコアリングの「あるべき論の1つ」を解説する。そのため、本コラムをヒントに、リードスコアリングのルールをマーケティングオートメーションツールに合わせて具体化していただければ幸いである。

マーケティングオートメーションのリードスコアリングとは

マーケティングオートメーションのリードスコアリングとは、リードの様々な属性を分析し、スコアリングしていく(点数をつける)ことをいう。例えば、リードの役職、会社規模のような基本的な属性でスコアリングしたり、最近の行動(セミナーに参加した、製品の概要資料をダウンロードした、料金ページを見た)を属性としてスコアリングする。

その名の通り、主にリードに対してスコアリングすることが中心であるが、既存顧客や過去の顧客に対してのスコアリングも十分可能である。

このマーケティングオートメーションのリードスコアリングを活用すれば、関係性の深いリードかどうかを判断する材料を得ることができる。つまり、「どのような状態になったら深い関係といえるのか?」は「スコアが高いかどうか」を1つの判断材料にして決断することができる。特にリードの「行動」をベースにしたリードスコアリングは、関係性の深さを判断する材料として有用であろう。

BtoBの場合の「関係性の深さ」を示す4つの視点

マーケティングオートメーションのリードスコアリングを活用すれば、「スコアが高いかどうか」で「関係性が深いかどうか」を判断する材料が得られる。

しかし、実はそう簡単な話でもない。なぜなら、BtoBの場合は、リード個人との関係性の深さだけでなく、組織との関係性の深さも必要になるからだ。

例えば、株式会社A社の営業担当Bさん(売り手)と株式会社C社の仕入れ担当Dさん(買い手)の場合で考えてみよう。この場合、BさんとDさんの関係性の深さだけでなく、A社とC社の関係性の深さも重要になる。

このように考えれば、BtoBの場合、リードとの関係性の深さは、下記の4つの視点で考えなければならないことがわかる。

では、この4つの視点の1つ1つについて詳細にご紹介しよう。

マーケティングオートメーションのリードスコアリング視点「個人対個人」

マーケティングオートメーションのリードスコアリング視点「個人対個人」

これは、BさんとDさんの関係性の深さを示す視点である。マーケティングオートメーションのリードスコアリングで最も基本となる視点だ。この視点でのリードスコアリングは、Bさんが個別に送付したメールに対して、Dさんが反応(開封、クリックなど)したかどうか?となる。

「Bさんからの個別メール」の「開封」や「メール内のURLクリック」をスコアリングすることで、BさんとDさんの関係性をある程度数値化できるだろう。Dさんからの個別返信メールの有無もスコアリングできれば、より関係性を数値化しやすくなるだろう。

マーケティングオートメーションのリードスコアリング視点「組織対個人」

マーケティングオートメーションのリードスコアリング視点「組織対個人」

これは、A社とDさんの関係性の深さを示す視点である。Dさんが意思決定権者である場合、A社としては、Dさんとできるだけ関係を深めておくべきである。そうなると、A社の社員・関係者がDさんとどれだけ深い関係にあるか?がポイントとなる。

つまり、Dさんと関係の深い人間がA社の社内に何人いるか?が重要になるのだ。

N:1の関係になるため、BさんからみたDさんのスコアのように、Bさん以外のA社の社員それぞれから見たDさんのスコアが必要になる。その上で、A社の社員のDさんに対するスコアの合計値が、A社とDさんの関係の深さを示すスコアになるだろう。

マーケティングオートメーションのリードスコアリング視点「個人対組織」

マーケティングオートメーションのリードスコアリング視点「個人対組織」

これは、BさんとC社の関係性の深さを示す視点である。「組織対個人」の視点の真逆の考え方だ。BさんがC社の関係者とどのくらい深い関係を構築できているか?が重要となる。

Dさんが意思決定権者ではなく、担当者である場合、Bさんとしては、意思決定権のある方とも交渉を進めたいと考えるはずだ。その時、C社の関係者に対して、Bさんがどのくらい影響力を持つのか?がこの視点では重要となる。

つまり、Bさんと関係の深い人がC社に「何人いるか?」である。

1:Mの関係になるため、Bさんから見たDさんのスコアのように、Dさん以外のC社の社員のそれぞれのスコアが必要になる。その上で、C社の社員に対するBさんのスコアの合計値が、BさんとC社の関係の深さを示すスコアになるだろう。

マーケティングオートメーションのリードスコアリング視点「組織対組織」

マーケティングオートメーションのリードスコアリング視点「組織対組織」

これは、A社とC社の関係性の深さを示す視点である。A社の社員がC社の社員とどれだけ関係が深いか?を示す。そのため、A社とC社の社員同士のスコアを全て合計したものがこの視点のスコアとなる。

マーケティングオートメーションのリードスコアリング4つの視点

以上の4つの視点をまとめると下記のようになる。

マーケティングオートメーションのリードスコアリング視点

マーケティングオートメーションで上記のようなリードスコアリングが実現できれば、「どのような状態になったら深い関係といえるのか?」の判断基準をリードスコアリングで作り出すことができるだろう。

容易にできることではないが、どこまでできるか、御社でも挑戦してみてはいかがだろうか?

ちなみに、弊社の考えとしては、このようなスコアリングを実現するには、相当工数がかかると考えている。少なくとも、個別メールの開封などをすべて計測するには、マーケティングオートメーション経由ですべてのメールのやり取りを管理する必要がある。これだけでも、相当大変になるだろう。

そう考えれば、どこまで挑戦できるか?という考え方で、できる範囲でスコアリングするというのが現実解となるだろう。

(平成30年7月28日 デジタルマーケティング「THREE-VIEW」

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