コンテンツマーケティングで「より質の高いコンテンツ」を作るための5つのコンテンツ制作プロセス

質の高いコンテンツって何?5つのプロセスで作る質の高いコンテンツ
Last Updated on 2023年2月18日 by 荻野永策

今回のコラムは、先日このブログで公開した「コンテンツマーケティングで「より質の高いコンテンツ」を作るための3つの視点」の続編である。

コンテンツマーケティングで「より質の高いコンテンツ」を作るための3つの視点」では、コンテンツ設計に必要な3つの視点をご紹介した。今回はこの3つの視点を活用してどのように質の高いコンテンツを設計し制作すれば良いかのプロセスをご紹介したい。

このプロセスを参考にして、「質の高いコンテンツの作り方」を実現してほしい。

3つの視点を使ったコンテンツ設計のプロセス

それでは、3つの視点を使ったコンテンツ設計のプロセスをご紹介する。プロセスは5段階あり、下記のようなプロセスとなる。

(1)手順1「サジェスト分析から検索ニーズを知りコンテンツ設計表を作る」
(2)手順2「話題性のあるコンテンツを絞り込む」
(3)手順3「絞り込んだコンテンツをベースに見込み客にアンケートをとる」
(4)手順4「コンテンツの構成を考え目次案を作る(問題解決型記事)」
(5)手順5「コンテンツの目次と構成に従って記事を書く」

この5つのプロセスにより、「検索ニーズ」「話題性」「見込み客のニーズ」のあるコンテンツを設計できる。「コンテンツの質が高いかどうか」は、「見込み客が決めること」であるため、この3つの視点を活用したプロセスが、質の高いコンテンツ作りには重要となる。

ソーシャルメディアで話題になっているから質が高いというのは、質の高さの要素の1つでしかないため、その点はご注意ただきたい。それでは1つ1つご紹介しよう。

手順1「サジェスト分析から検索ニーズを知りコンテンツ設計表を作る」

まず最初に行うのは、「コンテンツマーケティングで「より質の高いコンテンツ」を作るための3つの視点」でご紹介した視点1を使って、検索ニーズに沿ったコンテンツ企画を考え出すことだ。

この手順については、下記の記事が役に立つので、ぜひ下記の記事をご覧いただきたい。サジェスト分析を行った上でどの様なコンテンツ設計をすべきか?を詳しくまとめている。

効果的なSEO対策を実現するWEBコンテンツ設計の仕方「4つの手順」

上記の記事でサジェスト分析による検索ニーズにあった下記のようなコンテンツ設計表が完成するはずだ。

コンテンツ設計表

エクセルなどで作れるのでまずはコンテンツ設計表を作ろう。

手順2「話題性のあるコンテンツを絞り込む」

次に、コンテンツ設計表の中から話題性のあるコンテンツをソーシャルメディアで探す。これのやり方はとても簡単だ。

まず、コンテンツ設計表にあるサジェストキーワードをソーシャルメディアで検索してみるのだ。活用するソーシャルメディアは「はてなブックマーク」を使う。理由は、話題性の評価基準・判断基準として、「はてブ数」がカウントできるからだ。

たとえば、「チラシ印刷」であれば、2016年2月21日(この記事の執筆時点)に、下記の記事が話題になっていた。

ソーシャルメディアで話題になっていたコンテンツの例

内容はチラシからWEBへの誘導を開設したブログのようであるが、着目して欲しいのは「8users」という部分で、これは8人のユーザーがこの記事をブックマーク(シェア)していることを意味する。

これは、チラシからWEBへの誘導を行うためのノウハウやそのやり方を説明したコンテンツが、ソーシャルメディアで話題になる可能性があるということを意味している。当然、「8users」よりもシェア数が多い記事があればその記事を参考にしよう。数が多ければ多いほど話題性があると判断できる。

そこで、先ほどのコンテンツ設計表を下図のように加工していく。残りのキーワードでも同様に調査してみよう。中には話題性のないキーワードもあるので、そういう場合は排除していこう。

ソーシャルメディアで話題性を調査したコンテンツ設計表

ここまでできれば、検索ニーズと話題性のあるコンテンツはどのようなものか?がある程度見えてくる。そうなると、どんなコンテンツを制作すべきか、箇条書きでよいので、リストアップしよう。
たとえば、上記の表からリストアップすると、下記のようなコンテンツがよさそうでは?と企画することができる。

・チラシからWEBに誘導する時の効果的な誘導の仕方を解説するコンテンツ
・チラシからWEBにどのくらい誘導できたか?を効果分析する方法をまとめたコンテンツ
・チラシからWEBに誘導しようと思ったけど失敗した自分の経験談をまとめたコンテンツ
(やっちゃいけないことをまとめたコンテンツ)

これがコンテンツの企画案(アイディアフラッシュ)となる。このアイディアフラッシュはコンテンツ設計表の「どんなページ?」の欄に箇条書きで入れていこう。これがコンテンツ制作の原案となる。

手順3「絞り込んだコンテンツをベースに見込み客にアンケートをとる」

コンテンツの企画ができたら、次は実際に見込み客にどのコンテンツを読んでみたいか?を確認する。これはWEBではできないので、あなたの見込み客にアンケートをとるなどして聞いてみるしか方法がない。

どうしてもこれができないなら、この手順は飛ばしてもらっても良いが、「コンテンツマーケティングで「より質の高いコンテンツ」を作るための3つの視点」でもご紹介した様に、「コンテンツの質の高さ」は見込み客が決めることであるため、コンテンツを作る前に聞くという行為は非常に重要である。

アンケートが難しいなら、親しい顧客に「**さん、今度ブログでこういうテーマを書こうと思うんですが、どれが読みたいです?」とメールで聞くだけでもよい。いろんな意見をくれるはずだ。

こうやって実際の見込み客や顧客に意見を聞くと、サジェスト分析やソーシャルメディアでの調査だけではわからなかったことが色々見えてくる。これがコンテンツマーケティングではとても重要であると私は考えている。深い意見をもらえると、それだけ深いコンテンツが作れるからだ。ザクッと突き刺さるコンテンツとでもいえばいいのだろうか、それだけ読み応えも出てくるだろう。

これができたら、箇条書きしたアイディアフラッシュの中から、「書くべきコンテンツ」を決めよう。そのコンテンツこそが、「質の高いコンテンツ」である可能性は高い。

手順4「コンテンツの構成を考え目次案を作る」

4番目の手順では、書くべきコンテンツを決め、その構成と目次案を考える。検索回数や話題性、顧客の意見を参考に、書くべきコンテンツを決め、そこからコンテンツの構成と目次案を考える。
コンテンツの構成は、どのようなシナリオ(骨子)にするか?である。BtoBの場合、コンテンツの構成はいくつかあるが、わかりやすいのは「問題解決型記事」である。ある特定の問題点を定義し、その解決策・解決の手順を分かりやすく説明する記事だ。

そのため、コンテンツの構成としては、(1)問題点の定義、(2)解決の手順というような、2段構えの構成になる。ちなみに、「コンテンツマーケティングで「より質の高いコンテンツ」を作るための3つの視点」も問題解決型の記事となっている。

コンテンツの構成がきまったら、目次案を考えよう。どういう目次でコンテンツを作り上げていくのか、最初に決めるだ。目次が決まったらタイトルを考えて、コンテンツの大まかな設計は完了である。

設計が完了したら下記のようなワードファイルをつくり、コンテンツを書く準備をしよう。

コンテンツ設計の全体像

目次案の下には、そこでどのようなことを書くのかを数行程度でよいので軽くまとめておこう。そうすると、記事全体を見たとき、結果的に何が言いたいのか?そして筋が通っているのか?などを俯瞰して確認することができる。

手順5「コンテンツの目次と構成に従って記事を書く」

ここまでできたら、あとは構成と目次に従って記事を書いていくだけだ。ここは知識と経験が必要になる。加えて、ある程度の度胸も必要だ。本当にこの方法でいいのか?など疑念を持った状態でコンテンツを作ると、「なになにだと思います」や「なになにしたらいいと思います」のように、「断定的でない」表現になりがちだ。

そうなると、読者(見込み客)から見れば、「本当に大丈夫なのかなこの会社」となり、そもそものコンテンツマーケティングをやっている意味がなくなる。プロとして自信を持ってコンテンツを公開しよう。

質の高いコンテンツを設計するプロセスのまとめ

コンテンツマーケティングで「より質の高いコンテンツ」を作るための3つの視点」でご紹介した3つの視点を使ったコンテンツ設計のプロセスをまとめると下記のようになる。

(1)手順1「サジェスト分析から検索ニーズを知りコンテンツ設計表を作る」
(2)手順2「話題性のあるコンテンツを絞り込む」
(3)手順3「絞り込んだコンテンツをベースに見込み客にアンケートをとる」
(4)手順4「コンテンツの構成を考え目次案を作る(問題解決型記事)」
(5)手順5「コンテンツの目次と構成に従って記事を書く」

コンテンツマーケティングではただコンテンツを量産すれば良いというわけではない。コンテンツ「マーケティング」である以上、ニーズを調べ、購入活動につながるようなコンテンツを提供しなければ意味がない。

そのためにはこのくらいの手間をかけて1つ1つ確実に確度の高いコンテンツを作っていくべきであると私は考えている。

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