2017年10月30日

デジタルマーケティングが「営業部の営業戦略」と「営業効率」に与える影響

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BtoBの営業戦略において、営業効率を高めることは普遍的な営業課題の1つである。なぜなら、営業効率が悪い場合、営業担当者の時間が少なくなり「新規見込み獲得や新規開拓できない」などのような影響がでてくる。これは「売上」を追求する営業部としては死活問題である。

そこで、今回のコラムでは、BtoBのデジタルマーケティングが営業部の営業戦略にどのような影響を与えるのか?に焦点を当て、営業効率がどう変わるのかなど、デジタルマーケティングのメリット・デメリットご紹介する。

BtoBの営業効率・営業生産性の課題

BtoBの営業課題について、弊社が毎月行っているアンケート調査によると、下記のような回答があった。

  • 他の会社でも普遍的にあることかもしれませんが、 営業が外回りができない。理由としては時間がないこと。具体的には社内の業務に時間が割かれて外に出て行く時間がない等々・・・営業に特化した活動ができていない。
  • 営業担当者の時間管理が難しい
  • 新規顧客の開拓は特に新規分野においては非常に効率が悪い
  • 営業部の仕事のやり方が、数十年前と基本変わっておらず、売り上げがじり貧である。営業システム自体の見直しの必要性を感じている。 現在は、部署・課、支店単独の営業活動が主体で、評価もその単位で行われている。 情報の共有化も進まず、非効率的な営業ではないかとの疑問を持っている。
  • 営業部の人員が少ないため、少人数で効率よく営業したいができない、既存客への訪問で手一杯

上記の回答を紐解いていくと、下記のような課題に集約される。

  • 営業部に時間がなく外回りができない
  • 社内業務が多く、営業活動に特化できない、時間を割けない
  • 確度の低い見込み客に振り回されることが多い
  • 既存客のフォローが優先され新規開拓はほったらかし

以上のことから、いかに効率のよい営業体制を作り、そして維持するのか?が大きな営業課題となっていることがわかる。

BtoBの営業効率の課題をどう解決すべきか?

このような営業課題を解決するには、様々なアプローチが考えられるが、営業部の仕事は「売る」ことであるため、「売る」に近い営業活動のみに特化させていくことが、理想的な解決策の1つといえる。

つまり、営業部の時間をいかに作るか?という発想ではなく(これも重要であるが)、営業部の少ない時間をいかに「売るという行為」のために使うか?に焦点を当てるのである。こうすれば、時間に対する売上が最大化し、営業効率がグンっと向上する。

BtoBの営業シナリオから営業効率を高める方法を考える

では、具体的にどうすべきか?を考えてみよう。

まず、営業部の仕事としては、新規見込み開拓から、見込み客の育成、クロージング、そして顧客維持と様々な営業業務がある。これに加えて、社内の関連業務なども含まれてくる。

このような業務の中で、本当に営業部がやらなければならいこと(営業担当者という人が動かないとできないこと)をピックアップし、そこに業務を集中させれば、少ない時間を効率よく使える。営業部を、「本来の仕事」に特化させるのである。

では、どこに業務を集中させるべきだろうか?本当に営業部がやらなければならないこととは何だろうか?

BtoBの営業シナリオから営業部にしかできないことを探す

BtoBの場合、営業シナリオは、大きく分けると下記の4つの段階に分類できる。

  • 第一段階:新規見込み獲得(展示会、セミナー、電話営業など)
  • 第二段階:見込み客の育成(訪問、メール、セミナーなど)
  • 第三段階:クロージング(ソリューション提案、商品提案、見積もりなど)
  • 第四段階:顧客維持(クロスセル、アップセル、アフターフォローなど)

この中で、「本当に営業部がやらなければならいこと(営業担当者という人が動かないとできないこと)」は、売るという行為に最も近い、第三段階、第四段階である。なぜなら「売上」を獲得するための「業務」だからだ。

確かに、第一段階から第四段階まで、すべて営業部が行うこともできるが、第三段階と第四段階は、「人」でなければできないことが多い。なぜなら、BtoBの場合、社内調整、見積もり交渉など様々な人間の判断が必要なケース(臨機応変に対応しなければならないケース)が発生するからだ。

逆に、第一段階、第二段階はどうだろうか?営業部(人)でも当然できるが、営業部(人)でなくてもできる方法がある。さらに、第三、第四段階の業務量が増えてくると、営業部(人)の時間が取れなくなり、第一段階、第二段階に使える時間が減ることになる。

つまり、下記のように、まだ購入には遠い第一、第二段階は営業部の関わりを最小限に、第三、第四段階は営業部のメイン業務として位置づけるのである。

BtoBの営業シナリオと営業部の関わり

BtoBのデジタルマーケティングの位置付けと営業部に与える影響

では、第一、第二段階は誰がやるのか?という話になるが、それがデジタルマーケターやインサイドセールスである。

デジタルマーケターとは、WEBやメルマガなどデジタルコンテンツを活用して、第一段階、第二段階を実行する担当者のことだ。

インサイドセールスは、営業に近い担当者ではあるが、外回りせず、デジタルマーケターが獲得した見込み客に対して電話営業を行い、確度を確認し、営業部に顧客情報を展開する担当者のことだ。確度確認とアポイントどりまでが仕事といえるだろう。

少し変わった言い方をすると、営業部(人)の代わりに、「WEBサイト」や「メルマガ」といった「コンテンツ」が第一段階から第二段階をカバーするということになる。

これが、デジタルマーケティングを活用した営業戦略といえるであろう。

デジタルマーケティングを活用した営業戦略が営業部に与える影響

では実際にこのデジタルマーケティングを活用した営業戦略が、営業部にどのような影響を与えるのか、詳細にご紹介しよう。当然、メリット・デメリットがある。

デジタルマーケティングを活用した営業戦略の影響「メリット」

まずメリットは下記のようなものがある。

  • 営業部は第三段階、第四段階に集中できるため確度の高い営業が実現する
  • 少ない時間の中で効率よく売上を確保できる
  • 少人数で営業体制を構築できる
  • 確度の低い見込み客に振り回されることが少なくなる
  • 商談がストップした見込み客をほったらかしにすることがなくなる
  • 大多数の見込み客に対して少人数で育成できる体制が構築できる
  • WEBやメルマガが軌道に乗れば長期的に第一段階、第二段階が安定する。毎月数十から数百のリード獲得も可能に
  • デジタルマーケターにより顧客ニーズが社内に蓄積されニーズに合わせた商品戦略・営業戦略を展開できるようになる

デジタルマーケティングを活用した営業戦略の影響「デメリット」

次にデメリットである。

  • 第一段階、第二段階では、WEB・メルマガがメインになるため対面よりも営業力が低下する
  • 人間関係を作りづらい
  • WEBやメルマガといったある種専門スキルをもった担当者が必要になる
  • WEBやメルマガを継続的に実行する体制が必要になる
  • 成果をだすまで時間がかかることが多い(現在のWEB活用、メルマガの状況による)
  • WEB管理、顧客管理、名刺管理、MAなど管理ツールの準備も必要

これらのメリット・デメリットは各企業の今の営業体制などによって大きく変わるが、概ね上記のような内容となる。

なお、「第一段階、第二段階では、WEB・メルマガがメインになるため対面よりも営業力が低下する」や「人間関係を作りづらい」については、第一段階、第二段階でも営業部が関わりを持つことである程度はフォローできる。

要するに、第一段階、第二段階において、デジタルマーケティングに100%頼るのではなく、デジタルマーケティングに頼りつつも、デジタルが不得意な部分は営業部がカバーするといった連携を実現するのである。

これにより、デメリットは最小限になるだろう。

デジタルマーケティングで新見込み獲得するためのWEB戦略

では、デジタルマーケティングを活用した営業戦略は、どのように実現すべきだろうか?第一段階と第二段階をカバーするため、デジタルマーケティングにおけるWEB戦略と、見込み客の育成計画が必要になる。

まず、WEB戦略であるが、BtoBのWEB戦略は「3つの作戦」に分解し、それぞれの作戦でKGIとKPIを定め、PDCAを回し、実現していくことになる。

詳細は、下記のPDF資料にまとめている。

無料PDF資料
BtoBのWEB戦略の立て方(WEB戦略の年間計画シート付き)

WEBで成果を出すために、そして安定感を出すために何をすべきか?どう戦略を立てるべきかをまとめている。

デジタルマーケティングで見込み客を育成するための年間計画

次に、第二段階をカバーするための見込み客育成計画である。デジタルマーケティングでは、主にメルマガを活用するため、メルマガの年間計画となる。

これについては、見込み客を育成する「5つの営業作戦」があるので、下記のPDF資料が参考になるだろう。

無料PDF資料
見込み客を育成する「5つの営業作戦」とは?
リードナーチャリングの基礎知識と年間営業戦略の立て方

デジタルマーケティングが営業部の営業戦略に与える影響のまとめ

デジタルマーケティングのWEB戦略や年間育成計画をしっかり実現できれば、第一段階、第二段階はデジタルマーケティングにより実現が可能となる。その結果、営業部の営業戦略が大きく変わる。

最も大きな影響は、確度の高い見込み客に対してのみ、営業ができるようになることだ。時間が少なくても売上を達成できる可能性は高くなる。

また、既存客のフォローにも時間を使えるようになるので、顧客流出も最小限にできるはずだ。

さらに、今まで、展示会などで獲得していた見込み客を「商談が進まない」という理由でほったらかしにしていたかもしれないが、そのような見込み客もデジタルマーケティングが長期的に育成するので、将来の顧客として維持できるようになる。

このように、デジタルマーケティングをうまく活用すれば、営業効率を大きく変えられる可能性がある。御社でも可能性がないか、一度検討してみてはいかがだろうか?
  
(平成29年10月30日 デジタルマーケティング「THREE-VIEW」

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    • BtoBの営業戦略の立て方