BtoBリードナーチャリングとは?プロセス編「KPI策定・計画立案からの進め方手順」

リードナーチャリングのプロセス!KPI策定・計画立案からの始め方

このコラムでは、BtoB企業のマーケティング部門やマーケターのために、BtoBマーケティングのリードナーチャリングについて、基礎・手法・プロセス・事例を複数回のコラムにわけて、わかりやすく説明する。

今回は「プロセス編」で、リードナーチャリングのプロセス(始め方・進め方)についてご紹介する。KGI・KPIの策定、年間計画の策定など、リードナーチャリングをどう進めていくのか?を解説する。

リードナーチャリングとは?

リードナーチャリングとは、様々な施策・手法で獲得した見込み客(リード)に対して、定期的な接点を作り出し、信頼関係を構築しながら、見込み客(リード)の購買意欲を高めるプロセスや施策、手法のことだ。詳しくは下記のコラムで基礎を徹底的に説明しているのでご確認いただければと思う。

リードナーチャリングの意味・目的・重要性などの基礎を徹底解説

BtoBリードナーチャリングとは?基礎編「意味・目的・重要性・メリット・リードジェネレーションとの違い」

2020年5月5日

リードナーチャリングの始め方・進め方プロセス

リードナーチャリングを始めるには、KGIやKPIの設計、計画立案、体制構築といった事前準備の段階と、実際に実行する段階とに分かれる。ここでは準備から実行までにおいて、その進め方プロセスをご紹介する。なお、デジタル技術(メールやWebサイト)を活用したリードナーチャリングをベースにご紹介する。

(1)リードリストの一元管理とメール配信ツールの準備

リードナーチャリングを始めるにあたり、まず行うのは、リードリストの一元管理とメール配信ツールの準備だ。

リードリストの一元管理

リードナーチャリングを行うには、御社のリード情報がデータベースとして一元管理されている必要がある。そのため、過去のリード情報(名刺データが中心)を管理できる仕組みが必要だ。

主に、名刺管理ツールの準備を行い、今社内にある名刺データを電子化する体制を構築する必要がある。さらに、名刺は日々名刺交換されるため、常に新しい名刺が社内に蓄積される。そういった常に蓄積される名刺をどのように電子化するか?という体制も作っておかねばならない。

また、Webサイトでのリードジェネレーションも実現できている場合は、Webフォームに入力された個人情報をどう管理するか?も検討しなければならない。

つまり、名刺データ、Webフォームのデータをどのように一元管理するか?を検討する必要がある。

メール配信ツールの準備

リードリストの一元管理と関連して考えなければならないのが、メール配信ツールだ。MA(マーケティングオートメーション)や、メール配信エンジン付き名刺管理ツールなど、リードに対して定期的にメール配信できるツールを準備しなければならない。

リードナーチャリングのKGIやKPIの測定をより詳細に行いたい、様々なKPIデータが欲しい、Webフォームとも連動したい、というような場合は、MA(マーケティングオートメーション)を活用するといいだろう。

(2)リードナーチャリングのKGI・KPIの策定

次に、リードナーチャリングのKGI・KPIの策定を行う。

KGIは、リードナーチャリングのゴールは何か?を定量的に計測できる数値を設定する。例えば、「ある特定の条件を満たしたリードの件数」をKGIにするなどだ。「ある特定の条件」とは、MA(マーケティングオートメーション)のスコアリングで●点以上のリードや、見積もり依頼フォームを通過したリードなどのことを指す。

つまり、「ある特定の条件」とは、その条件を満たすと「確度が高い可能性がある」と判断できる条件のことだ。これは、商材・ターゲット特性があるため、「この条件にすると良い」というようなものは存在しない。

具体的な例でいうと、BtoBのIT企業などでは、「トライアルの申込件数」「ハンズオンセミナー申込件数」などKGIにしたり、製造業では「サンプルの請求件数」「デモ機の申し込み件数」などをKGIにするケースが多い。

デジタル上で収集できる様々なリードの行動情報や定量的な情報(スコアリングなど)を組み合わせて、KGIの条件を設計することもあり、その条件を厳しくすればするほど、件数は少なくなり、緩くすればするほど件数は多くなる。これは件数と確度の高さのバランスと言えるため、非常に難しい設計を行わなければならない。

KGIが確定したら、そのKGIに関連するKPIを策定する。KPIは細かい効果指標になるため、メールを活用する場合は、開封率、クリック率、WEB連動する場合はCVRなどがKPIになる。

(3)リードナーチャリングの年間計画の策定

KGI・KPIの次は、リードナーチャリングの年間計画の策定を行う。リードナーチャリングは中長期戦になるため、計画を立てて実行しないと、目先の業務に終われ、リードナーチャリングが中途半端になり、行き詰まってしまう。

メール配信のコンテンツ設計

リードナーチャリングの年間計画を策定するにあたり、まずは、どんなメール配信を行うかを企画する。メルマガの企画設計だ。どんなメールを配信できるか?見込み客(リード)はどんなメールにニーズがあるのか?を分析し、メール配信の内容を確定する。

BtoBでは主に下記のようなメールがあり、これらを組み合わせて配信すると効果的である。

ノウハウメール

見込み客(リード)に何かのノウハウを提供するメール。自社製品の売り込みはせず、ノウハウ提供に徹する。「見込み客(リード)にとって有益な情報」として定義され、開封率が高く継続的に読んでくれる可能性があり、信頼関係の構築に有用だ。なお、コンテンツマーケティングではこのメールを主流にしてメール配信を展開するケースが多い。KPIは開封率、クリック率、継続率が設定される。

イベント案内メール

セミナー・展示会などの様々なイベントを案内するメール。当然、KPIはイベントへの申し込み率になる。毎月定期的に実施することが重要で、継続性が課題になることが多々ある。またセミナーの内容も見込み客(リード)にとって有益でなければ、ジリ貧になることが多い。毎回同じ内容のセミナーを実施していては、申し込み率はだんだん下がっていく。

事例メール

自社製品・サービスの導入事例・成功事例をWebコンテンツとして公開し、それをメールで案内するのが事例メールだ。例えば弊社の場合は、下記のような事例コンテンツを公開しているので、この内容をメールで配信するイメージである。

キヤノンマーケティングジャパン様の成功事例
BtoBデジタルマーケティング成功事例「PDCAを回して大きな成果を達成」
https://homepage.aluha.net/case/customer/cmj/

こういったコンテンツはお客様の承諾を得て公開することになるため、定期的な配信が難しい反面、見込み客(リード)へのインパクトは大きく、リードナーチャリングでは非常に重要なコンテンツだ。KPIは開封率、クリック率が設定されることが多い。

商品案内メール

自社製品・自社サービスで、(1)新製品ができた、(2)バージョンアップした、(3)新しいラインナップが増えた、などのような場合に配信されるメール。KPIは見積もり依頼やデモ依頼などのCVRが設定される。

資料ダウンロードメール

自社製品・自社サービスに関連する新しい「ダウンロード資料(ホワイトペーパー)」を公開したときに配信するメール。ダウンロード資料(ホワイトペーパー)とは、自社のWebサイトで配布するPDF資料のことで、製品概要資料、カタログ、事例資料などが該当する。こういったPDF資料は導入検討時に見込み客(リード)の社内で活用されるため、定期的に新しい資料を作成しメール配信で案内すると効果的である。KPIは当然、資料請求のCVRとなる。

以上、BtoBの代表的なリードナーチャリングのメールコンテンツをご紹介した。上記のようなメールをうまく組み合わせて配信計画を立案するのが効果的である。

ペルソナ、カスタマージャーニーマップについて

メールコンテンツを設計するときに、ペルソナやカスタマージャーニーマップも作っておくと非常に企画設計しやすくなる。

カスタマージャーニーマップとは、見込み客(リード)の行動や心理状況、営業プロセス上の状態などを段階的に図解化したものだ。

またペルソナとは、自社製品・サービスのターゲットとなる顧客をモデル化したものだ。

ペルソナがあると、ターゲットイメージを関係者で共有でき、メールコンテンツ設計をする際にズレがなくなる。さらに、カスタマージャーニーマップがあれば、段階別にメールコンテンツの設計が可能になり、視野を広げてコンテンツ設計が可能となる。

より確実なコンテンツ設計を行いたい場合は、ペルソナやカスタマージャーニーマップを作るといいだろう。

リードナーチャリングの年間計画・PDCAサイクルの策定

どんなメールコンテンツを配信するか?が決まれば、メール配信の年間計画を策定する。いつ、どんなメールを配信するのか?を下記のような計画表を作り策定する。

表:リードナーチャリングの年間計画

上記の年間計画表は簡易的なものであるが、イメージは掴めるだろう。表では月単位となっているが、週単位などで作成してもよい。

年間計画を策定するポイントは2つある。

1つは、メール配信が全くないタイミングを作らないようにすることだ。例えば上記リードナーチャリングの年間計画表の8月の列をご覧いただきたいが、メール配信が1回もない。こういった月がないように計画立案するといい。1回もないということは、1回も接点が作れないということを意味する。

2つ目は、PDCAのサイクルである。上記リードナーチャリングの年間計画表では、3ヶ月に1回のサイクルでPDCAを回す計画だ。このペースが早すぎないか、遅すぎないかを十分検討しなければならない。早すぎる場合は、PDCAを回しきれず、改善につながらないし、遅すぎる場合は、成果が出るまで時間がかかる。御社のリソースに合わせて的確なタイミングを設定しよう。

なお、年間計画の立て方については、下記のPDFも参考になるのでご覧いただければ幸いである。

見込み客を育成する「5つの営業作戦」とは?
リードナーチャリングの基礎知識と年間営業戦略の立て方
https://homepage.aluha.net/contact/white-paper/#r06

(4)リードナーチャリングの実行

リードナーチャリングの年間計画が立案できたらいよいよ実行だ。実行の段階では、メールコンテンツの作成を継続的に行う必要があり、非常に工数がかかる可能性がある。その覚悟を持ってリードナーチャリングに取り組もう。途中でやめてしまうのはもっともダメなパターンである。

また、メールを実際に配信すると見込み客(リード)から様々な反応がある。たとえば下記のような反応だ。この反応を1つ1つ記録しながらリードナーチャリングを進めていくとPDCAを回すときに非常に便利である。

オプトアウト

メール配信を停止してほしい、メールは送らないでほしいといった反応だ。これが多いとメールの内容に問題があるため、あまりにも多い場合はPDCAのタイミングでメールの内容を再検討しよう。

返信

メール配信に対して、見込み客(リード)が返事を返してくることがある。内容によっては確度の高いリードであることもあるため、内容をしっかり確認し、的確に対処しよう。返信が多いと、リードナーチャリングが成功している証明にもなるだろう。

コンバージョン

セミナー申し込み、資料ダウンロード、訪問営業希望、見積もり希望、デモ希望など、WebフォームからCVが発生する。リードナーチャリングが成功している証明であり、リードナーチャリングでもっとも重要な反応である。

開封・クリック

大量の見込み客(リード)にメール配信するため、メール開封、クリックが大量に発生する。メールの開封率、クリック率という形で効果分析が可能なため、メール配信のたびに確認しておこう。見込み客(リード)がメールを読んでいる可能性があり、開封率、クリック率が高いとメールの内容もよいということになる。

リードナーチャリングの始め方・進め方プロセスまとめ

以上、リードナーチャリングの始め方・進め方プロセスをご紹介した。実際に始めるには様々な準備が必要で、とにかくメールを送ればいいというわけでもない。同じ工数をかけるのであれば、効果が出るように、リソースをうまく活用し、計画的に進める方がよい。特に年間計画は十分検討して立案してほしい。

また、年間計画の立て方については、下記のPDF資料で詳しくまとめているので、参考にしていただければ幸いである。

見込み客を育成する「5つの営業作戦」とは?
リードナーチャリングの基礎知識と年間営業戦略の立て方
https://homepage.aluha.net/contact/white-paper/#r06

では、次に、BtoBのリードナーチャリングの成功事例とノウハウが学べるセミナーについてご紹介する。


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