この記事の目次
リードジェネレーションとは?
リードジェネレーション(英語:lead generation)とは、「自社製品や商品、自社サービスに興味のある見込み客・見込み顧客を獲得するための一連の方法・手法やプロセス」のことだ。リードジェネレーションは、「リードジェン」や「リージェン」と省略されることや、「リード獲得」や「リード創出」のように表現されることもある。日本語でいえば、「見込み獲得」「新規見込み獲得」「見込み客の創出」「見込み案件の創出」といった意味合いとなるだろう。
- 見込み客を振り向かせるための4つのコンテンツとその作り方
- ITソリューションのリードを獲得するWEBサイトの作り方
- BtoBのWEBを活用したリード獲得6つの成功事例
- BtoBの営業戦略の立て方(営業戦略のサンプルシート付き)
- BtoBのWEB戦略の立て方(WEB戦略の年間計画シートのサンプル付き)
- 名刺データから案件・商談を作り出すデジタル活用術と成功事例
リードジェネレーションの目的と役割
リードジェネレーションの目的は、見込み客・見込み顧客を獲得すること、新規の見込み案件を作り出すことである。そしてその役割は、マーケティング全体から見ると下記の図のように位置付けられ、リードナーチャリングへとつなげていくことにある。

このため、売上・受注(売ること)から見れば、リードジェネレーションは、比較的遠い施策となり、リードジェネレーションを強化したからといってすぐに売れるというわけではない。
リードジェネレーションとリードナーチャリングの違い
リードジェネレーションとリードナーチャリングの違いは、下記表のように、活動の目的(KPIやKGI)と活動内容が異なる。リードジェネレーションは「リードの獲得や創出」を目的とする活動に対し、リードナーチャリングは「獲得したリードの育成」を目的とする活動である。
リードジェネレーション | リードナーチャリング | |
目的 | リードを獲得すること | 獲得したリードを育成すること |
手法 | 展示会・WEB・セミナーなど | メルマガ・定期訪問・電話など |
リードナーチャリング(英語:Lead Nurturing)とは、様々な施策・手法で獲得したリードに対して、定期的な接点を作り出し、信頼関係を構築しながら、リードの購買意欲を高めるプロセスや施策、手法のことだ。
リードジェネレーションとリードナーチャリングは、マーケティングプロセス、営業プロセスにおいては、お互いに連動し合う関係性があるが、目的や手法は上記の表のように全く異なるものだ。
リードジェネレーションでは、リードナーチャリングすべきリードをターゲティングして獲得しなければならない。売れる可能性の低いリード(最悪の場合絶対買うことのないリード)をいくら時間やお金をかけてリードナーチャリングしても、売れることはないため、意味がないのである。
逆にリードナーチャリングから見れば、しっかりターゲティングされたリードであれば、関係性をしっかり維持し、リードの放置・ほったらかしがないようにしなければならない。そうしなければ、いくらターゲティングして効率よくリードジェネレーションしても意味がない。
- 見込み客を振り向かせるための4つのコンテンツとその作り方
- ITソリューションのリードを獲得するWEBサイトの作り方
- BtoBのWEBを活用したリード獲得6つの成功事例
- BtoBの営業戦略の立て方(営業戦略のサンプルシート付き)
- BtoBのWEB戦略の立て方(WEB戦略の年間計画シートのサンプル付き)
- 名刺データから案件・商談を作り出すデジタル活用術と成功事例
リードとは?リードの種類と用語定義
「リード(英語:lead)」とは、見込み客・見込み顧客のことで、リードジェネレーションでは、下記表のようにさまざまな種類のリードが存在する。
未知リード | 市場に存在する自社と接点のないリード |
新規リード | 今まで全く接点のなかったリード。社名や担当者の名前などがわかっていなかった新規に獲得できたリード |
既存リード | 既に接点があるリード |
休眠リード、放置リード | 既存リードの中で長期間放置状態のリード |
ホットリード(英語:Hot Lead) | 購入の可能性・確度が高いと判断できたリード |
ウォームリード(英語:Warm Lead) | 購入検討を進めており、ある一定の購入意欲があるリード |
コールドリード(英語:Cold Lead) | まだまだ購入にはいたらない、可能性の低いリード |
MQL(Marketing Qualified Lead) | さまざまなマーケティング活動によって創出されたリード。マーケティング部門が作り出したリード |
SQL(Sales Qualified Lead) | 営業部門が営業活動・営業フォローしなければならないリード。案件や商談につながる可能性が高いと営業部門が判断したリード |
SAL(Sales Accepted Lead) | マーケティング活動によって生み出されたリード(MQL)の中で、営業部門が「フォローすると承諾・承認」したリード |
SGL(Sales Generated Lead) | 営業部門が自分たちの活動だけで作り出したリード |
リードジェネレーションの2つの注意点
「売れる商品(顧客ニーズのある商品)」であること
リードジェネレーションは、売れる商品(顧客ニーズのある商品)でなければ効果・効率を高めることはできない。なぜなら、リードにとって興味もない商品であれば、いくらリードジェネレーションしても意味がないからだ。ニーズを持つ顧客が多ければ多いほど、「売れる商品となる可能性」は当然高くなるが、ニーズを持つ顧客が少なければ、いくらリードジェネレーションしても期待する効果は得られないのである。
例えば、「顧客のニーズも調べずに売りたいから作ったというような商品」は、ニーズを持つ顧客が少ない可能性があり、非常にリードジェネレーションするリスクが大きい。だからこそ、顧客ニーズを把握した売れる商品に対して、リードジェネレーションしなければならない。
リードジェネレーションをいくらやっても効果がないというような場合は、「リードジェネレーションのやり方に問題がある」ケースと、「そもそも売れる商品ではない」というケースがある。その本質を見極めていくことが重要だ。
すぐに売れることはない
リードジェネレーションできでも、すぐに売れるケースは少ない。なぜなら、BtoBの場合、商品やサービスの購入は組織的に検討され、購入までに時間がかかるからだ。例えば、IT部門が「AIやRPA」を導入するような場合、どの業務をAIやRPA化するのか?初期費用はいくらか?ランニング費用はいくらか?導入後の運用・保守はどうするか?などさまざまな導入障壁をクリアにしてから導入しなければならない。だから時間がかかり、リードジェネレーションしてもすぐに売れることはないのである。BtoBの特性といってもよいだろう。
- 見込み客を振り向かせるための4つのコンテンツとその作り方
- ITソリューションのリードを獲得するWEBサイトの作り方
- BtoBのWEBを活用したリード獲得6つの成功事例
- BtoBの営業戦略の立て方(営業戦略のサンプルシート付き)
- BtoBのWEB戦略の立て方(WEB戦略の年間計画シートのサンプル付き)
- 名刺データから案件・商談を作り出すデジタル活用術と成功事例
リードジェネレーションの手法・種類
BtoBのリードジェネレーションの手法は大きく分けると2種類ある。1種類目がオンライン(デジタル)を活用したリードジェネレーション、2種類目がオフライン(リアル)を活用したリードジェネレーションである。この2種類のリードジェネレーションでは、さまざまなリードジェネレーションツールやサービスが活用され、さまざまな手法・施策が展開される。
それでは、各手法・施策について1つ1つ詳しく解説する。まずは、オンラインの活用方法から解説する。
オンラインのリードジェネレーション
オンラインによるリードジェネレーションの代表格は、自社のWEBサイトを活用したリードジェネレーションだ。SEO対策、ランティングページ、ホワイトペーパー、オンライン広告、SNSなどさまざまな手法を組み合わせて、WEBサイトでのリードジェネレーションを実現・効率化する。WEBサイト以外にも、AIによる問い合わせ代行などもあるので、下記に各手法の期待できる効果、デメリット、費用感を記載する。なお、費用感は弊社の感覚値であるため、企業規模や各企業のリソースによって大きく変動するため目安にしてほしい。
期待できる効果 | デメリット | 費用感 | |
WEBサイト活用 | 確度の高いリードを安定して獲得 | 効果が出るまで時間がかかる | 数百万より/年 |
SEO対策 | 安定したWEBアクセス数 | 効果が出るまで時間がかかる | |
オンライン広告 | WEBアクセス数がすぐに増加 | 広告を打ち切ると効果ゼロ | |
SNS活用 | 安定したWEBアクセス数 | BtoBは相性問題があり効果を出すのが困難なケースが多い | |
メルマガ | WEBアクセス数がすぐに増加 | 継続的なメルマガ配信が必要 | |
オウンドメディア | 安定したWEBアクセス数 | 継続的なコンテンツ公開が必要 | |
ランディングページ(LP) | リード獲得件数の増加 | CVR改善が困難 | |
ホワイトペーパー | リード獲得件数の増加 | PDF資料の作成に工数がかかる | |
WEB展示会 | リード獲得件数の増加 | 展示場への集客が困難 | |
MA | リード獲得の業務効率化 | 使いこなすスキルが必要 | |
AI問い合わせ代行 | リード獲得件数の増加 | 完全な運任せ。迷惑がられることが多い | 数万円より/月 |
オンラインセミナー | リード獲得件数の増加 | セミナーへの集客が困難 | 数万円より/月 |
WEBサイト活用
自社のWEBサイトを活用して、リードジェネレーションする手法だ。自社のWEBサイトのアクセス数を増やし、資料請求や問い合わせといった「コンバージョン(CV)」を獲得する。アクセス数や「コンバージョン(CV)」は安定することが多く、効果が出るまでに時間がかかるが、効果が出ればその効果は中長期的に安定するという特性がある。
WEBサイトのアクセス数・集客数を増やすには、SEO対策、オンライン広告、SNS、メルマガなどの方法で集客数を増やす。さらに、自社のWEBサイト内に「オウンドメディア」を構築することで、安定したアクセス数・集客数を維持することができる。
コンバージョン(CV)を獲得するには、ランディングページやホワイトペーパーといった方法でコンバージョン獲得率(CVR)を高めることができる。
WEBサイト活用に関連したリードジェネレーションの手法・ツールについて、さらに詳しく解説しよう。
SEO対策
SEO対策とは、自社のWEBサイトへの集客数(ホームページのアクセス数)を強化するための施策のことだ。SEO対策により、検索エンジン(GoogleやYahooなど)からのアクセス数を増やすことができる。WEBサイトを公開していても、アクセス数が増えなければ、問い合わせを獲得することはできず、リードジェネレーションはできない。だからこそ、オンラインを活用したリードジェネレーションでは必須の施策である。SEO対策では、SEO対策ツール(キーワード分析ツールなど)や、SEO対策を代行するSEO対策サービス(成果報酬型などのサービス)が出回っているため、社内にノウハウがない場合は外部のツールやサービスを活用することも検討しよう。
オンライン広告
オンライン上に自社のWEBサイトの広告を掲載し、アクセス数を増やすこと。検索キーワード連動型広告などがある。成果保証型(集客できたら費用がかかる)の広告サービスが多いため、アクセス数増加をすぐに実現することが可能。
- 見込み客を振り向かせるための4つのコンテンツとその作り方
- ITソリューションのリードを獲得するWEBサイトの作り方
- BtoBのWEBを活用したリード獲得6つの成功事例
- BtoBの営業戦略の立て方(営業戦略のサンプルシート付き)
- BtoBのWEB戦略の立て方(WEB戦略の年間計画シートのサンプル付き)
- 名刺データから案件・商談を作り出すデジタル活用術と成功事例
SNS活用
FaceBookやTwitter、インスタグラムなどを活用した自社のWEBサイトへのアクセス数増加施策。SNS上に広告を出す、コンテンツをバズらせる、インフルエンサーに依頼する、フォロワーやファンを増やすといった施策を展開する。
例えば、弊社のお客様(印刷会社)では、Twitterで自社製品の「サンプル」を紹介したところ、インフルエンサーにリツイートされ、そのサンプルが瞬く間に広がり、多数の問い合わせを獲得したという事例がある。
ただし、BtoBの商材によっては活用しにくい(相性が悪い)ことが多い。
メルマガ
BtoB企業の場合、過去のリード(名刺交換した人など)が必ず存在する。そういった過去のリードのメールアドレスに対して、メルマガを配信し、自社のWEBサイトへ誘導した上で、リードジェネレーションする。放置状態になっている名刺データが大量にある場合は、効果が期待できる施策である。
オウンドメディア
オウンドメディアとは、自社で構築し自社で管理しているメディアのことだ。例えば、自社サイトにある「ビジネスコラム」のようなブログがオウンドメディアとなる。
オウンドメディアで、SEO対策を行い集客力のあるコンテンツを継続的に公開し続けると、大量のアクセスを獲得できるようになる。そうすれば、毎月の問い合わせ件数も増加し、リードジェネレーションの費用対効果が大きく向上する。リードジェネレーションの安定感を強化したい場合は、オウンドメディアを構築することが効果的である。
ランディングページ(LP)
ランディングページ(LP)とは、自社の製品の特徴や強み、事例などを1ページでまとめて紹介し、問い合わせ獲得を狙うWEBページのことをいう。オンライン広告からランディングページに誘導し、ランディングページで問い合わせを獲得してリードジェネレーションすることが多い。ターゲット別にランディングページを準備することで、幅広いリードジェネレーションを実現することも可能だ。
ホワイトペーパー
ホワイトペーパーやeBookとは、自社製品に関連する技術資料や、リードにとって役に立つ情報をまとめた資料(PDF資料)のことだ。ホワイトペーパーやeBookを充実させることで、自社サイトでのコンバージョン件数(資料請求)を増加させることができ、リードジェネレーションにつながる。コンテンツマーケティングやインバウンドマーケティングにおいては非常に重要視されている手法である。
バーチャル展示会やWEB展示会
新型コロナの影響でリアルの展示会が延期・中止となっているため、自社WEBサイト内で、バーチャル展示会やWEB展示会を実施しているBtoB企業が増加している。SEO対策やメルマガなどを用いてバーチャル展示会に誘導し、そこでリードジェネレーションする。
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MA(マーケティングオートメーション)
MAツール(マーケティングオートメーション)とは、リードナーチャリング(見込み客の育成)と、リードクオリフィケーション(購買意識・確度の高いリードの選別・抽出)の業務を効率化することを主軸においたITシステム・ソフトウェアのことだ。
MAツールでは、メルマガの配信だけでなく、問い合わせフォームの作成、ランディングページ(キャンペーンページ)の作成といったこともできるためWEBサイトによるリードジェネレーションを効率よく行う際に必要のツールとなる。
加えて、MAツールは「WEBサイトに訪問したリードの行動履歴」を把握できるため、リードの行動に合わせたコンテンツの表示が可能となる。その結果、WEBサイトからのコンバージョン件数の増加といった施策を具体化することが可能だ。
MAツール(マーケティングオートメーション)によるリードジェネレーションの実現方法については下記のコラムでさらに詳しく解説しているので参考にしてほしい。
以上が、WEBサイト活用に関連したリードジェネレーションの手法・ツールだ。オンライン活用のリードジェネレーションは他にもあるため、別な手法についても解説しよう。
AI問い合わせ代行システム
AI問い合わせ代行システムとは、お客様になってくれそうな企業の「問い合わせフォーム」から、営業や協業の問い合わせをAIが代行するシステムやサービスのことだ。以前は人間が1社1社、問い合わせを行っていたが、最近では、AIを活用して、こういった営業問い合わせを代行するようなツールもあるようだ。営業問い合わせをすることで、自社サイトへの誘導を行ったり、個別にメールのやりとりを行い、アポイントを獲得したりする。
プッシュ型のリードジェネレーションとも言えるが、相手企業にしてみれば、問い合わせ専用フォームから、営業の問い合わせが来ることになるため、非常に迷惑がられる可能性がある。
オンラインセミナー、ウェビナーの活用
コロナの影響もあり、リアルのセミナーが実施しにくい、集客しにくい状況下がある中、オンラインセミナーによるリードジェネレーションも活発に行われている。あらかじめ録画した動画をオンライン上で配信するようなセミナーや、講師がリアルタイムで講演するようなセミナーなどがある。そして、そのセミナーの閲覧申し込みを獲得することで、リードジェネレーションにつながる。
以上がオンラインによるリードジェネレーション方法の主な手法・施策である。次にオフラインによる方法を解説する。
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オフラインのリードジェネレーション
オフラインによるリードジェネレーションの代表格は、展示会、電話営業などによるリードジェネレーションだ。下記に各手法の期待できる効果、デメリット、費用感を記載する。なお、費用感は弊社の感覚値であるため、企業規模や各企業のリソースによって大きく変動するため目安にしてほしい。
期待できる効果 | デメリット | 費用感 | |
電話・飛込営業 | すぐにAPOになる、商談になる可能性がある | なかなか担当者につながらない。コロナの影響で効率がさらに悪化していると考えられる | 数百円/1コール |
FAX・DM | リード獲得件数の増加 | 担当者にDMが届かない。コロナの影響で自宅勤務の場合は担当者がDMを見てくれない | 数百円/1枚 |
展示会・セミナー | リード獲得件数の増加 | セミナーは集客に苦労することが多い。展示会は確度が低いことが多い | 数十万から数百万円以上/1回 |
電話営業・飛び込み営業
オフラインでのリードジェネレーション施策と手法の中で、大抵のBtoB企業が実施しているのが電話営業・飛び込み営業であろう。その名の通り、お客様になってくれそうな企業の代表電話に電話をかけたり、訪問してリードジェネレーションを行う。
いわずもがな、非常に苦戦を強いられるリードジェネレーション手法と言える。特に、相手が大企業になればなるほど、成功の可能性は非常に低くなるだろう。なぜなら、購入を検討してくれる担当者に会うまでが大変だからである。さらに、電話営業や飛び込み営業は、客先となる相手企業の担当者の業務時間を何の事前連絡もなく「奪う」ことにつながる。そのため、非常に嫌がられるケースが多い。
ただそれでも、ある一定の割合でアポイントが獲得できるため、継続的に実施すれば、効果は期待できる。
FAXや郵送でのDM送付
この手法も、大抵のBtoB企業が実施しているといってもよいだろう。お客様になってくれそうな企業に対して、FAXもしくは郵送などでDMやチラシ、カタログを送付するのである。
ターゲットリスト(会社・企業リスト)が成功のコツ
電話営業・飛び込み営業、FAXや郵送でのDM送付では、電話やDMを送付するリードジェネレーションのターゲットリストの作成が成功・失敗を分ける大きなポイントになるだろう。お客様になってくれそうな企業リストをどうやって作成するか?が常に課題になるだろう。
最近では、法人データベースを保有する企業から、ターゲットリストをインターネットで購入することもできるため、より詳細な絞り込みを行い、ターゲティングを行なった上で営業活動に展開すると良い。
展示会・リアルセミナーなどのイベント
コロナ以前は、BtoBでは主要なリードジェネレーション手法だったのが、セミナー、展示会といったイベントである。コロナ禍では、全てバーチャル(デジタル)に置き換わりつつある。このリードジェネレーション手法の目的は名刺交換であり、そこから、商談や案件を作るといった営業シナリオが組まれていることが多い。
- 見込み客を振り向かせるための4つのコンテンツとその作り方
- ITソリューションのリードを獲得するWEBサイトの作り方
- BtoBのWEBを活用したリード獲得6つの成功事例
- BtoBの営業戦略の立て方(営業戦略のサンプルシート付き)
- BtoBのWEB戦略の立て方(WEB戦略の年間計画シートのサンプル付き)
- 名刺データから案件・商談を作り出すデジタル活用術と成功事例
リードジェネレーション手法の比較「メリット・デメリット」
オンラインとオフラインのリードジェネレーション手法をご紹介したが、それぞれメリットとデメリットがあるので、下記表で解説する。
手法 | メリット | デメリット |
WEBサイト活用 | リードジェネレーションの安定感・持続性が高く、獲得できるリードの確度も高め。やればやるほど費用対効果が良くなる傾向あり。 | 効果が出るまで時間がかかる、WEBマーケティングのノウハウが必須 |
SEO対策 | WEBサイトへのアクセス数増加の安定感・持続性が高い | アクセス数が増えるだけでリードジェネレーションになるわけではない。効果が出るまで時間もかかる。 |
オンライン広告 | お金を払えばすぐにWEBサイトのアクセス数を増加できる。 | アクセス数が増えるだけでリードジェネレーションになるわけではない。常にお金がかかる |
SNS活用 | フォロワー・ファンが増えることでWEBサイトへのアクセス数が増大。バズると影響も絶大。 | BtoBの場合、SNSとの相性があり下手をすると有象無象しかWEBサイトにこなくなる |
メルマガ | 過去の見込み客からのリードジェネレーションを実現可能。 | 継続的にメルマガ配信する必要あり |
オウンドメディア | WEBサイトへのアクセス数増加の安定感・持続性が高い。さまざまなキーワードでSEO対策ができているため、アクセス数がなかなか減らない。 | アクセス数が増えるだけでリードジェネレーションになるわけではない。また継続的なコラムの更新が必須。 |
ランディングページ(LP) | WEBサイトに来訪したユーザーからのコンバージョン獲得に貢献。さまざまな切り口でコンバージョン獲得できるようになる | CVRの改善、運用に工数がかかる |
ホワイトペーパー | WEBサイトに来訪したユーザーからのコンバージョン獲得に貢献。獲得できるリードの量を増やすことも可能 | ホワイトペーパー作りに時間がかかる |
WEB展示会 | 自社製品を訪問せずにアピール可能。 | 展示会への集客に苦労する |
MA | マーケティング活動の生産性向上に大きく貢献。 | 使い方の習得、および、マーケティングスキルが必須 |
AI問い合わせ代行 | 売りたい相手にアピールできる。即効性が出る可能性がある。 | 迷惑扱いされる。そのうち問い合わせできる企業も少なくなる。 |
オンラインセミナー | 一度に大量のリード獲得できる可能性あり | 集客に苦労する |
電話・飛込営業 | APOや商談化まで実現できる可能性あり。即効性もある | ストレスで離職者が増える、安定感がない、PDCAを回しにくい |
FAX・DM | APOや商談化まで実現できる可能性あり。即効性もある | レスポンスをとりにくい |
展示会・セミナー | 一度に大量のリード獲得できる可能性あり | リードの確度が低く、リード育成にしわ寄せがいく |
上記のリードジェネレーション手法の比較表を参考に、御社のリードジェネレーション手法をせんていただくといいだろう。さらに、下記表では、各リードジェネレーション手法の最終評価(弊社の意見)を記載する。こちらも参考にしていただけたらと思う。
手法 | 評価理由・考察 | 最終評価 |
WEBサイト活用 | 製品購入時にデジタルで取引先を探す顧客企業が増加しているため、今後、WEBサイト活用の重要性は増加する傾向がある。コロナの影響もあり必須の手法と言える | ◎ |
SEO対策 | 顧客企業の検索行動が盛んな商材(WEBでの情報収集が盛んな業界)であれば絶対に必須。 | ◎ |
オンライン広告 | SEO対策の効果が出るまで実施すると効果的。SEO対策と組み合わせてうまく活用すべき。 | ◯ |
SNS活用 | 自社製品とSNSの相性を事前に分析すべき。下手をすると有象無象のアクセスばかりで効果がないどころかノイズになってしまうこともある。弊社の意見はBtoBでは使えるシーンは少なめ。 | ▲ |
メルマガ | 毎月継続的にメルマガ配信ができるならやるべき。過去の見込み客からのリードジェネレーションに大きく貢献する | ◎ |
オウンドメディア | WEBサイトをリードジェネレーションの柱の1つに成長させたいのであれば絶対必須。持続的な安定感が高い。 | ◎ |
ランディングページ(LP) | 短期的にリードジェネレーションの件数を少しでも増やしたいなら、オンライン広告と合わせて活用すべき。 | ◯ |
ホワイトペーパー | リード獲得の件数を増やしたいなら必須の施策。製品カタログ、事例集、技術資料などをホワイトペーパー化するとよい。 | ◎ |
WEB展示会 | WEB展示会への集客方法(メルマガと連携するなど)が具体化されているなら必須の手法 | ◯ |
MA | メルマガ配信やシナリオメール配信、リードの行動分析などに必須。リードジェネレーションの施策を打つ生産性向上に大きく貢献するため必須。 | ◎ |
AI問い合わせ代行 | やみくもに問い合わせするのは、迷惑メールと同等になる可能性が高く危険。弊社の意見としては、特定市場(狭い市場)に対するリードジェネレーションであれば活用の可能性あり。 | ▲ |
オンラインセミナー | オンラインセミナーへの集客方法(メルマガと連携するなど)が具体化されているなら必須の手法。 | ◎ |
電話・飛込営業 | 即効性がある手法であり、BtoBとの相性もよい。ただし、迷惑となりやすく、いずれジリ貧になると想定できる。コロナの影響(在宅勤務の増加による担当者不在)もあり今後徐々に効果は低くなっていく可能性が高い | ▲ |
FAX・DM | 電話・飛込営業と同様。相性はよいが会社に送付しても担当者が不在で見ない可能性大。 | ▲ |
展示会・セミナー | 大量のリード獲得ができる可能性大。コロナの影響もあるものの、イベント自体はなくならないのではないかと想定できる。 | ◎ |
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WEBサイトでリードジェネレーションする3つのメリット
オンライン、オフラインのリードジェネレーションの施策や手法をご紹介したが、この中でも、人手不足や働き方改革、そしてコロナの影響もあり、WEBサイトを活用したリードジェネレーションは非常に重要となっている。
では、自社のWEBサイトを活用したリードジェネレーションにはどのようなメリットがあるのか、詳しくご紹介しよう。
メリット1「安定感」
1つ目のメリットは、リードジェネレーションの安定感だ。自社のWEBサイトでリードジェネレーションができるようになると、サイトを公開し続ける限り、毎月安定したリードジェネレーションが可能となる。展示会やセミナー、電話営業、DMといった施策では、この安定感はなかなか生み出せない。
メリット2「費用対効果」
2つ目のメリットは、リードジェネレーションの費用対効果の良さだ。WEBサイトでのリードジェネレーションは、リードからの「問い合わせや資料請求」といったコンバージョンにより実現する。そのため、リードの確度が高く、かつ、人件費や印刷費用、郵送コストもかからないため費用対効果が高くなる傾向がある。
メリット3「KGIやKPIの効果測定が容易でPDCAを回しやすい」
3つ目のメリットは、KGIやKPIの測定が容易で効果分析・PDCAを回しやすいことだ。WEBサイトは、Googleアナリティクスなどのアクセス分析ツールを活用することで、KGI・KPIを数値で可視化することができる。このため、PDCAサイクルを回しやすくなる。
しかし、展示会のようなオフラインのリードジェネレーションでは、「なぜ展示会のブースで名刺獲得できなかったのか?」を分析することは難しい。つまり効果測定からの改善活動が難しいのである。
リードジェネレーションの成功事例
それでは、実際にBtoBにおいて、WEBサイトを活用したリードジェネレーションの成功事例をご紹介しよう。すべてPDFの資料にまとめているので資料請求いただければ確認できる。
IT企業:アシスト様

最初にご紹介するBtoBマーケティングの成功事例は、東京のIT企業、株式会社アシスト様の成功事例だ。CVRを2倍を達成し、デジタルマーケティング活用の社内意識改革に成功している。さらに新規顧客の20%は自社 Webサイト経由で獲得するという目標まで掲げている。詳細については、株式会社アシスト様にインタビューしているので、下記のPDF資料をご覧いただければと思う。
会社名 | IT企業:株式会社アシスト様 |
何をしたか? |
・自社のWEBサイトを活用して新規見込み客の獲得 ・既存の見込み客に対してはメール配信を行いセミナーやイベントへ誘導 |
背景 | インターネットの普及により、BtoBでもWEBでの情報収集が当たり前になっている。以前は情報収集のために営業が呼ばれていたが、今は情報収集段階では営業に声がかからないことも多い。だからこそ、デジタルも活用した戦略が必須に。 |
得られた主な成果 |
・新規見込み獲得が月100件ペースで安定的に獲得できるようになった ・苦労していたセミナー集客もたった1通のメルマガで70人集客 ・会社からの期待も大きく、新規顧客の20%はWEB経由で発掘するようにと指示 |
詳細 | 成功事例のインタビューを見る |
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製造業:フジモリ産業様

次にご紹介するには、製造業、フジモリ産業株式会社様の成功事例だ。化成品事業のWebを活用したリードジェネレーションと営業効率化の事例である。マニアックでニッチな製品であるがゆえに、新規見込み顧客(リード)獲得に苦戦していたが、Webを活用を強化することで、CVRが5倍程度に増大した成功事例である。
会社名 | 製造業:フジモリ産業株式会社様 |
何をしたか? | ・自社のWEBサイトを活用して新規見込み客の獲得 |
背景 | お客様になっていただけそうな企業の代表電話からアポイントを取りそこから案件化していた。しかし、アポを案件化できるかどうかが『タイミングに左右されること』が問題。お客様が商品を求めているときにアポを取れれば、すぐに具体的な商談に入れる。しかし、そうでない場合は、そのタイミングが来るまで通い続けなければならない。そこで新規見込み獲得の作戦でWEBサイト活用ができないか?を検討。 |
得られた主な成果 |
・毎月1、2件だった問い合わせが月5件程度に増加。 ・すぐに担当者につながり、アポイントも容易になった |
詳細 | 成功事例のインタビューを見る |
キヤノンマーケティングジャパン様

次にご紹介するには、キヤノンマーケティングジャパン様の成功事例だ。様々な製品でデジタルマーケティングに取り組み、それぞれの製品について「月間PVが5~6倍、ほとんどなかったCVが毎日来るように」「月間CVが対前年比2.6倍」「自社ECサイトでの売上が年間20%以上成長」などの成果が得られた。
会社名 | キヤノンマーケティングジャパン株式会社様 |
何をしたか? | ・自社のWEBサイトを活用して新規見込み客の獲得 |
背景 | 営業担当がお客様となる企業を訪問して製品を販売する方法を取っていた。しかし取り扱い製品が多い一方で、営業担当の数が限られている。こうした状況では、すべての製品をお客様に紹介することはできない。さらに時代とともに、お客様の購買行動は変化しており、Webサイトで検討してから、製品を購入するようになった。この2点に対応するため、デジタル活用できないか?を検討。 |
得られた主な成果 |
・ほとんどなかった問い合わせが毎日来るようになった ・問い合わせ件数が前年比2.6倍 ・自社ECサイトでの売上が年間20%以上成長 |
詳細 | 成功事例のインタビューを見る |
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- ITソリューションのリードを獲得するWEBサイトの作り方
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WEBによるリードジェネレーション戦略
リードジェネレーションのオンライン・オフラインの手法や施策、そしてWEB活用のメリットや成功事例をご紹介したが、実際に、WEBによるリードジェネレーションを実現するには、戦略立案も重要だ。
そこで、下記のPDF資料では、BtoBに特化したリードジェネレーションにつながるWEB戦略の立て方をご紹介している。WEB戦略の年間計画シートのサンプルもあるので、戦略立案に役立てて欲しい。
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