顧客分析とは?実施するメリットや基本項目・主な手法5つを紹介

顧客分析とは?何を分析するのか?どんな手法で分析するのか?

限られたリソースで効率的に営業やマーケティングをおこなうためには、顧客分析が必要である。本記事では顧客分析をおこなうメリットや代表的な分析手法、分析の基本項目を説明する。

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2022年4月15日

顧客分析とは

顧客分析とは、マーケティング戦略や営業戦略の立案に必要となる分析の一つで、顧客の購買行動や課題を分析することだ。

顧客の購買行動を分析して全容を把握すれば、営業戦略を立案する際にどのようなシナリオを組めばよいのか検討しやすくなる。また、顧客の課題を分析することで、どのような提案が効果的なのか判断することが可能だ。そのため、顧客分析は営業・マーケティング業務の効率化と効果向上につながる。

顧客分析をおこなう目的

顧客分析を行う目的は主に下記の4つである。

●顧客流出の防止
優良顧客を分析し、優良顧客に対する顧客フォロー体制を構築し、流出を防ぐ
●LTVの向上(クロスセル・アップセル)
既存顧客の購買履歴を分析し、クロスセルやアップセルを行い、LTVを高める
●ニーズや課題の分析による差別化戦略の強化
顧客の購買履歴や応対履歴を分析し、顧客のニーズを把握。商品力強化につなげる
●営業・マーケティング戦略の改善・効率化
顧客との商談履歴を分析し、営業やマーケティングの効率化を図る

顧客分析をおこなうメリット

顧客分析をおこなうメリットは、主に以下の3つである。

顧客分析をおこなうメリット
  1. 現状を把握できる
  2. 売上が向上する
  3. 製品・サービスの差別化を強化できる

現状を把握できる

顧客分析をおこなうことで、既存顧客の属性や購買傾向を確認でき、なぜサービスが売れたのか、売れなかったのかといった一歩踏み込んだ内容まで把握することが可能だ。それにより、不要な営業・マーケティング施策のコストを削減しながら、効果的な施策の立案がおこなえるようになる。

売上が向上する

顧客分析をおこなうことで、顧客流出の防止策、LTVの向上施策、差別化戦略の強化施策を具体化できる。その結果、営業戦略やマーケティング戦略が改善され、効率良く効果的な営業が実現する。当然、結果的に売上向上につながる。

製品・サービスの差別化を強化できる

製品・サービスがなかなか売れないからと、むやみに製品・サービスを改善しようとしても、なかなか成果は上がらないだろう。売れる製品・サービスを開発するには、顧客の視点から製品・サービスを見つめ直す必要がある。

顧客分析では、顧客の課題を分析し把握することができるため、その課題をどう解決するか?という製品・サービスの差別化強化につなげていくことができる。顧客視点で商品力の強化ができるのだ。

顧客分析の基本項目

顧客分析をおこなう際、押さえておくべき基本項目は以下の通りだ。

顧客分析の基本項目
  1. 分析すべき顧客を明確にする
  2. 顧客のニーズ
  3. 市場の成長性
  4. 購買の意思決定プロセス

分析すべき顧客を明確にする

顧客分析は、大きく2つの分析に分類できる。1つは既存顧客の分析だ。そしてもう1つは、ターゲティングした顧客の分析だ。

既存顧客の分析では、自社で管理している顧客リストから顧客の過去の購買履歴や購買行動、商談記録などを分析する。このため全顧客に対して実施すると非常に工数がかかる。そのため、既存顧客でもどの顧客に対して分析するか?を明確にしなければならない。一般的には優良顧客を中心に顧客分析されることが多い。なぜなら、優良顧客のデータこそ、自社にとって最重要の顧客データであるからだ。

ターゲティングした顧客の分析では、顧客のイメージをモデル化したペルソナを活用して分析する。ターゲティングの具体的な顧客像がペルソナとなるため、そのペルソナをベースに、購買行動やニーズなどを明確化していく。カスタマージャーニーマップでペルソナの購買行動を可視化するといったことも分析の範囲内である。

どちらの顧客分析でも、分析対象となる顧客を明確にしなければ分析ができない。そのため、まずは分析すべき顧客を明確にイメージすることが重要だ。

顧客のニーズ

顧客のニーズとは、顧客が解決したい課題、顧客が得たい利益や価値のことである。顧客のニーズを適切に把握することで、営業戦略やマーケティング戦略の効果・効率を高めることができる。顧客ニーズは、これまでの営業担当者の営業記録を分析すると明確化できる可能性がある(ただししっかり記録されていることが前提)。

基本的に顧客ニーズは「顧客に聞く」というのが最も確実であるため、ヒヤリング調査、アンケート調査といったリサーチが重要となる。

市場の成長性

顧客分析では顧客ニーズを分析するが、そのニーズの市場動向も分析しておく必要がある。市場動向とは、今後、その市場がどう変化していくか?の動向分析のことだ。

今後、ニーズが縮小していく市場であれば、営業やマーケティング戦略に展開しても、売上向上には繋がらない。だんだんジリ貧になっていく。そのため、顧客ニーズの把握だけでなく、そのニーズの市場動向や成長性も分析しておく必要がある。

購買の意思決定プロセス

購買の意思決定プロセスとは、顧客が製品・サービスを認知してから購入に至るまでのプロセスのことである。購買の意思決定を分析して、顧客の意思決定プロセスを把握できると、段階ごとに適切なアプローチをおこなえるようになる。特にBtoBの場合は、顧客の購買プロセスが複雑であるため、顧客分析により、顧客の購買プロセスを把握しておけば、的確な営業施策・マーケティング施策を展開できる。

顧客分析の手法

顧客分析の手法として、代表的な5つのやり方を紹介する。

顧客分析の手法
  1. セグメンテーション分析
  2. RFM分析
  3. 行動トレンド分析
  4. デシル分析
  5. AIを活用した分析

セグメンテーション分析

セグメンテーション分析とは、顧客をある切り口でセグメントに分けて分類し、分類した顧客ごとに顧客分析する手法だ。グルーピングして顧客分析を行うため精度の高い分析が可能である。例えば、BtoBの場合では、下記のような切り口でセグメントに分けることが多い。

  • 業種(製造業、小売業、金融業など)
  • 部門(営業部、経理部、人事部など)
  • 役職(部長、課長、経営者など)
  • ある業務の課題・関心(DX推進、電子帳簿保存法対応、在庫最適化など)

例えば、「業種:製造業」を切り口に顧客分析を行う場合は、製造業の顧客のみをグルーピングし、その顧客グループに対して、顧客ニーズや購買プロセスを分析する。その結果、製造業がもつ顧客ニーズや製造業ならではの購買行動の特性が把握できるようになる。さまざまな切り口を自由に設計できるため、自社の事業特性にあった切り口を見つけ出すことが重要だ。

RFM分析

RFM分析とは、3つの指標で顧客をスコアリングしてグループ分けする分析手法のことだ。扱う指標は、以下の3つである。

●Recency(直近購入日)
顧客が最後にサービスを購入した日にち。直近の購入日が現在に近い方が優良顧客といえる。
●Frequency(購入頻度)
特定の期間内の購入頻度。多い方が優良顧客といえる。
●Monetary(購入金額)
これまでサービスを購入した総額。高い方が優良顧客といえる。

RFMという3つの指標から優良顧客を抽出し、優良顧客に対する顧客分析が可能だ。優良顧客の顧客ニーズや購買プロセスを分析することで、LTVの向上、流出防止といった施策に展開できる。

行動トレンド分析

行動トレンド分析とは、過去の顧客の購買傾向からシーズンごとの購買率を算出する分析手法のことだ。顧客全体が分析対象ではなく、優良顧客に限定して実施する。シーズンごとに優良顧客が求めるサービスがわかるため、最適なタイミングで最適なサービスを販売するマーケティング戦略を打ち出せる。今までの分析手法とは違い、時間軸を切り口に顧客分析を行う。

デシル分析

デシル分析とは、顧客を購入金額でランキング化して、全体を10等分にグループ分けする分析手法のことだ。売上の高い順に顧客をグルーピングし、各グループごとに顧客分析を行うことで、売上上位の顧客特性と、売上下位の顧客特性の差異がわかり、営業やマーケティング戦略のヒントを得ることができる。

AIを活用した分析

今までご紹介した分析手法は、顧客を何かの切り口でグルーピングして顧客分析を行なっている。こういった分析をAIが自動化することも十分可能だ。それがAIを活用した顧客分析である。

AIが顧客分析する場合、コンピュータによる分析であるため、分析スピードの速さが人間が行う場合とは桁違いとなる。そのため、顧客分析結果を営業やマーケティング活動に展開するスピードが速くなる。

例えば、AIが優良顧客の購買行動や商談記録を分析し、別の既存顧客や新規リードに対して、最適な製品やサービス、ソリューションを提案するといったことも可能になるだろう。さらには、流出の危険性がある既存顧客の予兆を検知することや、売れる可能性の高いホットリードを自動抽出するなども可能になるだろう。

顧客分析は大量のデータを扱うことが多いため、分析・判断ができるAIが登場すると非常に有用なAIといえる。このため、現時点から、顧客データ(購買記録、商談記録など)をデジタルデータ化しておき、AIが活用できるようになれば、すぐに導入できるようにしておこう。

まとめ

顧客分析は、営業やマーケティング戦略を立案する上で非常に重要な分析だ。今後、AI活用も十分期待できるため、今のうちから顧客データのデジタル化・一元管理と顧客分析ができる人材の育成に力を入れるべきではないかと考えている。


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